研究課題/領域番号 |
21K16590
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山賀 聡之 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (30526223)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 敗血症 / マクロファージ / 免疫麻痺 / sepsis / immunoparalysis / NLRP3 inflammasome / macrophage |
研究開始時の研究の概要 |
敗血症患者における免疫麻痺は,二次感染を引き起こし,死亡率を高める.しかしながら,免疫麻痺の病態には不明な部分が多く,治療法は未だに確立してない.マクロファージは自然免疫において重要な役割を果たし,マクロファージで形成されるノッド様受容体P3 (nod-like receptor 3, NLRP3) インフラマソームは敗血症における炎症に深く関わる.本研究では,NLRP3インフラマソーム抑制に着目した免疫麻痺機構の解明,および敗血症治療法の開発のための基礎的検討を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では、ヒト急性単球性白血病細胞株(THP-1)に由来するマクロファージ様細胞(THP-1マクロファージ)に対する、ダメージ関連分子パターン(DAMPs)への応答を調べることにより、敗血症患者血清に存在するノッド様受容体P3(NLRP3)インフラマソーム抑制を引き起こす生理活性物質を探索し、敗血症性免疫麻痺の病態解明を試みる。さらに、同定されたNLRP3インフラマソーム抑制に関わるタンパクまたはシグナルに対する阻害薬を用いることにより、免疫賦活効果を評価し敗血症の新規治療法の確立を目指す。 本年度は、THP-1細胞のマクロファージへの分化を複数の条件下で確認し、マクロファージへの分化のマーカーを定量的RT-PCR法、ウエスタンブロッティング法により解析した。分化のマーカーとしてCD14、CD36、CD11bなどが有用であった。次に、敗血症患者血清下で免疫麻痺を生じたマクロファージと、マクロファージの分極におけるM2マクロファージ(抗炎症性)との類似性に着目し、まずTHP-1マクロファージの分極におけるマーカーを解析した。THP-1マクロファージをlipopolysaccharide(LPS)、IFN-γによりM1マクロファージ(炎症性)に、IL-4、IL-13によりM2マクロファージに分化させ、定量的RT-PCR法によりArginase、iNOs、MRC-1などのマーカーを評価した。今後、DAMPs刺激に対するNLRP3インフラマソーム抑制が確認されたTHP-1マクロファージにおける分極のマーカーを定量的RT-PCR法、ウエスタンブロッティング法により解析する。
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