研究課題/領域番号 |
21K16599
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山崎 和義 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (10883275)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 羊水幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 幹細胞シート / 脊髄髄膜瘤 / 脊髄損傷 / 硬膜外移植 / 細胞シート / 羊水幹細胞シート / 胎児期手術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、羊水幹細胞を用いた幹細胞シート移植による胎児期脊髄髄膜瘤修復術の治療効果を、ラット髄膜瘤モデルを用いて検証する。 既に確立されている幹細胞シート作成技術を用いて、羊水に含まれる幹細胞シートを作成する。妊娠ラットにレチノイン酸を投与することで髄膜瘤モデルを作成し、細胞シートを移植する。細胞シート治療の優位性についての比較検証を目的に、既に臨床応用されているコラーゲンスポンジ単独移植群も作成する。最終的に胎仔の組織切片を作製し、各種染色を用いて髄膜瘤部分の修復や皮膚再生能力、神経再生能力を組織学的に解析する。
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研究実績の概要 |
妊娠ラットを安楽死後に開腹して子宮内の胎仔周囲の羊水を吸引・採取、培養した幹細胞を温度応答性の培養皿に播種してアスコルビン酸入りの培養液で培養継続することで、細胞シートが作成可能であることが実証できた。妊娠ラットを全身麻酔下に小開腹し、子宮胎仔の背中に幹細胞シートを貼付・固定することで移植が可能であることが確認できたが、胎児脊髄髄膜瘤モデルの安定した作成が困難であり、予定の実験遂行ができなかった。そのため、作成した羊水幹細胞シートの治療効果を検証する目的で、ラット脊髄損傷急性期モデルに対して損傷部硬膜外幹細胞シート移植実験に切り替え、治療効果を後肢運動機能で評価した。細胞数100,000の羊水幹細胞シートを硬膜外に貼付し、4週間後まで後肢運動機能を評価したが、コントロール群と比較して優位な治療効果は認められなかった。 本研究の成果としては、ラットの羊水から幹細胞シートを安定して作成させる技術は確立できたため、様々な疾患モデルの治療研究に応用できる可能性は示唆された。 また、脊髄損傷においてはこれまで様々な幹細胞治療実験や臨床応用が行われ、移植経路や時期、移植形態の違いによる効果の違いが報告されており、ラットの急性期脊髄損傷モデルにおいて、損傷部硬膜外に羊水幹細胞シート移植の治療効果を検証した実験は初めてであると考えられる。細胞数100,000の幹細胞シート移植は有効な治療効果がではない可能性が示唆されるものであったが、これまでも報告されている細胞移植の時期・方法における違いが重要であることが確認できた一方、硬膜外移植は硬膜内脊髄背側移植よりもさらに大型の幹細胞シート移植が可能となるため、細胞数を増やしたシート移植も可能であると考えられ、今後の更なる検証が期待されるものであった。
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