研究課題/領域番号 |
21K16616
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤川 真由 東北大学, 大学病院, 助教 (80722371)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | てんかんセルフスティグマ / ソーシャルサポート / 心理社会的尺度の標準化 / QOL / トランジション / てんかんモニタリングユニット / 心理社会的評価 / 尺度の標準化 / 就労 / リハビリテーション心理学 / てんかん外科 / てんかん |
研究開始時の研究の概要 |
てんかん診療において、医学的(客観的)評価による診断や治療パターンの標準化は確立されてきたが、患者の心理社会(主観的)評価による患者の心理社会的パターンは標準化されておらず、標準的で系統的な介入支援が未確立である。結果、患者の医学的治療が奏功しても心理社会的問題が残存し、治療効果が最大化されない現状がある。本研究の目的は、てんかん患者に特化した心理社会評価尺度の信頼性・妥当性検証により、包括的てんかん診療評価方法の標準化を目指す。さらに、臨床ニーズに対応した簡易版評価尺度の作成も行う。国内患者への貢献のみならず、てんかん領域の治療効果研究や評価ガイドラインへの追加に寄与することが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、てんかん患者に特化した心理社会評価尺度の信頼性・妥当性検証をおこなうことにより、心理社会的評価方法の標準化を目指すことである。さらに、臨床ニーズに対応した簡易版評価尺度の作成も行う。それにより、国内患者への貢献のみならず、てんかん領域の国内外の治療効果研究や評価ガイドラインへの追加に寄与することが期待される。 2022年度(2年目)の本研究機関でのてんかんモニタリングユニット入院精査における心理社会的評価の実施症例数(同意取得件数)は、143例(成人129名・小児14名)であった。前年度は新型コロナ感染症の影響を受け対象者数が大幅に減少したが,本年度は実施症例数がほぼ例年通りに戻った。尺度の信頼性・妥当性検証については,以下の進捗があった: 1)てんかんセルフスティグマ尺度(ESS)の検証を行い論文化した。対象成人患者338名を対象に、ESSの日本語版を作成し、統計学的解析により尺度の信頼性と妥当性を確認した。また、日本語版ESSは、二因子構造がデータへの適合度が高く、二種類のセルフスティグマ(i.e., enacted stigma,felt stigma)を測定する意義が示された。さらに現在はESSを用いて、側頭葉てんかん患者のセルフスティグマやその他の心理社会的パターン,特徴について解析中である。 2)てんかん患者のソーシャルサポートとquality of life (QOL)の関係性を,従来の統計学的問題を克服するためにネットワーク解析手法を用いて解析し、現在論文投稿準備中である。 3)てんかん患者のソーシャルサポート尺度とQOL尺度についての妥当性・信頼性は現在解析中である。 4)成人移行期の小児てんかん患者を対象に、親と患児の間で共通の心理社会的評価尺度を用い、親子間の認識の差異とその要因を解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度は新型コロナ感染症の影響による対象者数が減少したが,本年度は実施症例数がほぼ例年通りに戻り、解析可能実施総数が大幅に増加した。本研究費にて研究員を2名雇用し、研究協力者らの協力を仰げる研究体制が安定している。成果として,本研究の研究員が、海外学会にて研究発表した演題が評価され、日本健康心理学会「Early Career Health Psychologist Award」を受賞した。また、研究代表者は、リモートワーク勤務も行なっているため、その利点を活かし、新たにオンラインによる効率的なデータ収集方法も構築した。それにより、今後のオンライン診療や心理社会的評価方法が期待される。よって,概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度(最終年度)は、まずは現在解析中の尺度の論文化を完了させる予定である。未解析であるてんかんセルフマネジメント尺度やQOL尺度等の解析を進めていく予定である。項目数が多い尺度については、因子分析を用いて簡易版の作成を行い、多忙な臨床現場に合わせて運用の最適化を図っていく予定である。
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