研究課題/領域番号 |
21K16634
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
伊藤 寛 佐賀大学, 医学部, 助教 (50795375)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Medulloblastoma / MYC / DIF-1 / Myc / 膠芽腫 |
研究開始時の研究の概要 |
小児脳腫瘍のうち、髄芽腫の頻度は高い。近年、髄芽腫は遺伝子分類(WNT、SHH、Group3、Group4)がなされ、Group3/4のMBのうち、MYC/MYCN遺伝子の増幅・過剰発現がある群は予後不良で、治療標的として注目されている。我々はこれまでに、膠芽腫において、Differentiation inducing factor-1(DIF-1)が有効な治療になると報告した。その過程で、DIF-1はMYC/MYCN増幅を持つ膠芽腫細胞のMyc発現を低下させることを示した。本研究ではMYC/MYCN増幅を有する髄芽腫にDIF-1を用いた新たなMYC/MYCN標的治療を開発する。
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研究成果の概要 |
髄芽腫は代表的な小児悪性脳腫瘍である。Group3/4の髄芽腫でMYC増幅があるMBは予後不良である。DIF-1は様々な癌種で抗腫瘍効果が報告されている。DIF-1は髄芽腫細胞株のMyc発現を転写抑制によって減弱し、アポトーシスを起こし細胞増殖を抑制した。この増殖抑制効果はMYC増幅を有する細胞株に顕著であった。 しかし、siRNAによるMYCノックダウンはMYC増幅の有無に関わらず細胞増殖を抑制しなかった。DIF-1による細胞増殖抑制効果はMYC転写抑制の関与は少ないと考えられた。 DIF-1は髄芽腫細胞の治療候補になりうるが、その機序はさらなる検証が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最も予後不良なGroup3/4髄芽腫に対する標的治療はない。予後不良な因子としてMYC増幅が報告されているがMYCを直接標的とした治療もない。本研究では、DIF-1が髄芽腫細胞のMYC転写を抑制し、かつMYC増幅細胞の細胞増殖を抑制することを示した。ただし、DIF-1による細胞増殖抑制は単純なMyc発現抑制によるものではないことが明らかとなった。 本研究の結果、DIF-1が髄芽腫治療候補になりうる可能性を示したことやDIF-1にMYC自身の転写を抑制する効果があることが示されたため他癌種においてもMYCを標的とする新たな治療候補としての有効性も提示できたことに意義がある。
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