研究課題/領域番号 |
21K16656
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
平中 孝明 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60847846)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 内側半月板 / 後根断裂 / 生物学的特性 / SLRPs / TGF-β1 / FIbromodulin / scleraxis / プロテオグリカン / ヒアルロン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
人工膝関節置換術より後根断裂を認めた内側半月板を採取し使用する.後根細胞,後角細胞を様々なヒアルロン酸濃度で培養し,細胞遊走能・増殖能評価,血管誘導因子に関してmRNAの遺伝子解析,分泌タンパクの定量評価のための蛋白発現解析,および免疫組織染色等を行う.これらの半月板後根部における生物学特性の検討により半月板の治癒能力を最大限に活性化できる可能性がある.
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研究実績の概要 |
前年度までの実験では、内側半月板(medial meniscus, MM)後根断裂(MM posterior root tear, MMPRT)によるMM後角部での低分子ロイシンリッチプロテオグリカン(small leucine-rich proteoglycans, SLRPs)の発現について検討した。培養した半月板細胞のリアルタイムPCRによる遺伝子発現解析から、MMPRT群ではcontrol群と比較しFibromodulinやTGF-β1の発現が高いことが明らかとなった。この結果を踏まえ、MMPRTにおけるFibromodulinとTGF-β1のタンパク発現解析を免疫染色にて行った。また、TGF-β1がFibromodulinの発現をどのように調節するかを調査した。免疫染色では、control群と比較しMMPRT群においてFibromodulinやTGF-β1陽性細胞が有意に多く観察された(それぞれ1.6倍、1.7倍)。またTGF-β1刺激下で培養した半月板細胞では、Fibromodulinの遺伝子発現 が48時間後に3.3倍に有意に増加した。またFibromodulinの発現に関与すると報告されている転写因子scleraxis (SCX)についてもその遺伝子発現が48時間後に27.6倍に有意に増加した。以上のことから、MMPRTにおけるMM後角部でのFibromodulinの発現増加にはTGF-β1, SCXが関与している可能性が示唆される。
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