研究課題/領域番号 |
21K16660
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
黒田 真由美 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (80880955)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リハビリテーション / ロボット / 理学療法 / サイボーグ / 小児 / 運動機能 / 重症児 / 座位能力 / 重症心身障害児 / ロボットスーツHAL / 脳性麻痺 / 随意運動 / 体幹機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、幼児期において重症心身障害児の体幹機能が改善し、成人期においても座位保持能力を維持できる新たなリハビリテーション手法の構築を目指す。そこで本研究は、座位困難な重症心身障害児を対象とし、微細な筋電位をトリガーとし人の運動意図に合わせて関節運動を補助する装着型ロボットを用い、重症心身障害児の体幹機能や座位能力を飛躍的に向上させる運動プログラムの確立を目的とする。
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研究実績の概要 |
【目的】 重症心身障害児における運動機能障害について、カナダで行われた脳性麻痺の大規模縦断研究により、脳性麻痺の運動発達は4歳と早期にプラトーを迎え、6歳以降で二次的な機能低下を生ずることが報告された(Hanna 2010)。よって、より早期から頭部の安定化や座位保持能力の向上といった、重症心身障害児の生活に必要な基礎的な運動機能が改善する事で、呼吸器等の医療的機器の必要性の減少が期待できる。しかしながら、重症心身障害児に関しては、“援助”や“ケア”といった現状に対し社会がどのように支援するかといった報告が多く、重症児自身の運動機能の向上を目指す手法は確立されていない。そこで本研究では、重症心身障害児を対象とし、患者の微細な運動イメージに応じて関節運動を出力できる装着型ロボットを用い、座位能力向上へ向けたプログラムの開発とその有効性を検証することを目指す。ロボットを用いた運動プログラムの効用として、重症児の座位能力が向上し、脊柱側弯の進行抑制や保護者の介助量軽減、社会参加の促進が期待できる。 【今年度の計画】 これまで脳性麻痺等、脳原生疾患を対象に検証を進めていたHALを用いたロボットトレーニングプログラムについて、小児希少性疾患を対象とし効果検証を行う。 【研究の進捗状況と成果】 使用したロボットは、骨盤から下肢までが一体となり、股関節と膝関節にアクチュエータがついた両脚型ロボットスーツHAL2Sサイズプロトタイプとした。先天性関節拘縮症や先天性ミオパチーを対象として介入を行った。脳性麻痺のみでなく希少性疾患においても我々のロボットトレーニングプログラムは安全性に遂行可能であり、実現可能性が示唆された。一方で、介入遂行に当たっては、これまでのロボット機体の設定やプログラム課題に変更や修正を要した。今後、三次元動作解析や表面筋電図を含め解析を進め、データを公表していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染対策として、本学付属病院の外来リハビリテーションが休止、または院内のゾーニングによりトレーニングスペースが確保できない時期があり進捗に遅れを生じた。加えて、研究代表者の子の看護等により予定していた測定や介入を中止せざるを得ない事が複数回あり、データ収集に遅れを生じた。
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今後の研究の推進方策 |
継続して重度の小児期疾患へのロボットを用いた運動プログラム介入を進めていく。さらに、今年度取得した介入データについて解析を進めていく。
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