研究課題/領域番号 |
21K16711
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
池 裕之 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70722495)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 脊椎―骨盤アライメント / 動作解析 / 姿勢異常 / 脊椎-骨盤アライメント / 遅発性脱臼 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、股関節外科領域において、姿勢や手術に伴う骨盤傾斜の変化が注目されており、立位や坐位における脊椎-骨盤アライメントの重要性が指摘されている。 本研究の目的は、人工股関節全置換術(THA)施行例において、立位・座位・臥位および歩行・しゃがみ込み動作時における骨盤傾斜・インプラント位置の挙動と脊椎-骨盤アライメントの変化を明らかにすることである。 本研究により、症例ごとに理想的なインプラント設置角度を算出してTHAの術前計画を立案し手術を行う、いわゆるテーラーメード医療の実現につながる可能性がある。また、姿勢異常や遅発性脱臼の予防・治療的介入、予測評価法の確立につながる可能性がある。
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研究実績の概要 |
近年、股関節外科領域において、姿勢や手術に伴う骨盤傾斜の変化が注目されており、立位や坐位における脊椎-骨盤アライメントの重要性が指摘されている。脊椎固定術を施行されている症例において、初回人工股関節全置換術(THA)および再置換術後の脱臼率が有意に高いことが報告されている。これは脊椎固定術により、脊椎および骨盤の可動性が低下することが、THA術後の関節安定性に影響を与えることを示唆している。脊椎固定術後では、座位への姿勢変化における生理的な骨盤後傾とそれに伴うカップ外方開角、前方開角の増加が阻害される。そのため、座位姿勢での大腿骨の屈曲および内旋動作による前方インピンジメントと後方脱臼のリスクが高まると考えられている。 本研究では、横浜市立大学附属病院においてTHAを施行する症例を対象として、立位・座位・臥位および歩行・しゃがみ込み動作時における骨盤傾斜・インプラント位置の挙動と脊椎-骨盤アライメントの変化を画像検査および歩行・動作解析によって明らかにすることを目的としている。 2021年度では134件のprimary THAを施行しており、術前および術後の単純X線撮影、術前後のCT撮影、骨密度測定を適宜行っている。 次年度以降は画像検査の計測や解析を行う。また、歩行・動作解析を行う症例を蓄積し、脊椎―骨盤アライメント異常の危険因子を同定することにより、姿勢異常や遅発性脱臼の予防・治療的介入および予測評価法の確立が可能かどうかの検証を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
術前、術後3カ月、1年時の単純X線撮影、320列Multi-detector row CT、Discovery A(Hologic社)による骨密度測定は適宜行っており、順調に経過している。 Vicon Motion System 612(三次元動作分析装置、INTER REHA CO., LTD)を用いた歩行・動作解析に関して、新型コロナウイルス感染症の影響および計測して頂いていたリハビリテーション部門の人員不足により、計測・解析が行えていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと行い、リハビリテーション部門と調整を行って歩行・動作解析を行う症例数を増やしていく。また、脊椎固定術の有無や腰椎・骨盤可動性による比較検討を行い、論文化を進める。
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