研究課題/領域番号 |
21K16731
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
福原 弥生 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 学術研究員 (10632490)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / PDX / 微小乳頭状癌 / 希少癌 |
研究開始時の研究の概要 |
WHO分類第4版で示されているHistological Variantはそれぞれの症例数が少ない上に病勢進行が早く予後不良なことが多い。尿路上皮癌の亜型として有名な微小乳頭状構造を有するMicropapillary-variantモデルを世界で初めて作製した。希少癌であるが、他の臓器においてもMicropapillary feature`s carcinomaが報告されている。今回、尿路上皮癌モデルを基に患者由来Micropapillary urothelial carcinoma (MPUC) modelを用いた新規治療法の開発を行い組織横断的な治療法開発につなげる研究を行う予定である。
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研究実績の概要 |
Micropapillary feature`s carcinoma共通の遺伝子異常の検証、尿路上皮癌のMicropapillary feature`s carcinomaにおける治療薬の探索を行ったので報告する。 まず、Micropapillary feature`s carcinoma共通の遺伝子異常について検討した。GSEA解析及びGO解析にてバイオインフォマティクス解析を用いて検証し、この結果を用いて、公共利用可能なTCGAデータベースから乳癌、肺腺癌、甲状腺癌、大腸癌、膵癌のデータ解析で組織型と遺伝子変化で共通している変化を調べた。TCGAの解析結果では、遺伝子変異やコピー数について、Micropapillary feature`s carcinomaに特徴的な変化はなかった。一方で、RNAシークエンス結果からMicropapillary feature`s carcinomaに特徴的な遺伝子群を同定した。次に尿路上皮癌のMPUC PDXモデルを用いた抗がん剤・分子標的薬治療による薬剤感受性評価を行った。尿路上皮癌で標準治療のシスプラチン、ゲムシタビンでは効果は乏しく、パクリタキセルでは限定的な抗腫瘍効果を認めた。抗がん剤では効果が乏しいことがわかり、さらにFDA承認をうけた化合物ライブラリーによるハイスループットスクリーニング法による網羅的な治療候補薬の探索を行った。チロシンキナーゼ阻害薬及び、プロテアソーム阻害薬において抗腫瘍効果を認めた。今回得られた結果からMicropapillary feature`s carcinoma共通の遺伝子異常を同定し、バイオマーカー候補分子の探索を行い、将来的にコンパニオン診断薬の開発に影響する結果を導き出した。
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