研究課題/領域番号 |
21K16738
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
黒住 顕 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (10710543)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 前立腺癌 / マイクロRNA / microRNA / 去勢抵抗性前立腺癌 / HOXC8 |
研究開始時の研究の概要 |
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)は予後不良な疾患であり、CRPCの早期診断法の確立および革新的な新規治療法の開発が、CRPCの生命予後の向上にきわめて重要であると考える。申請者は、2種類のホルモン感受性前立腺癌(HSPC)細胞株、および去勢抵抗性を獲得したCRPC細胞株を用いたRNAシーケンス解析により、特定のHOXC遺伝子およびマイクロRNAの発現がCRPC細胞において亢進していることを発見し、これらの遺伝子およびマイクロRNAの発現上昇を、前立腺癌臨床検体においても確認した。そこで、CRPCにおけるHOXC遺伝子群およびマイクロRNAの発現パターンとその機能について明らかにする予定である。
|
研究実績の概要 |
当初の研究計画に先立って、まずHSPC細胞と比較してCRPC細胞で発現が著明に亢進することのある1つのmicroRNAに着目して、解析を進めた。このmicroRNAは、 その前駆体であるpri-microRNAが、pri-microRNA-1とpri-microRNA-2の2つ、異なる染色体上にコードされていることがすでに分かっており、real time PCR法を 施行することで、CRPC細胞において発現が亢進するのは、pri-microRNA-2のほうであることが分かった。ちなみに文献的報告によると、このpri-microRNAは、乳癌細胞においても発現が変化することが分かっており、その詳細なメカニズムは不明だが、性ホルモンの発現レベルと深く関係するmicroRNAではないかと推測している。 次に、pri-microRNA-2の詳細な転写開始部位について、5'-RACE法を施行することで、突き止めた。その転写開始地点からは、さまざまな既知遺伝子のsplice variantが転写されていることが分かった。実際に、これらのsplice variantがHSPC細胞株と比較してCRPC細胞株において著明に発現亢進していることをRT-PCR法により確認することができた。 今後、これらの転写産物が治療抵抗性前立腺癌のバイオマーカーになりうるか検証していく予定である。
|