研究課題/領域番号 |
21K16755
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大豆本 圭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (10745516)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / DDX31 / p53 / 多段階発癌 / 多段階進展 |
研究開始時の研究の概要 |
尿路上皮癌の浸潤における初期段階及び進行した段階ではDDX31が癌進展をきたすことを証明し、DDX31が多段階進展において重要な分子であることを発見した。さらにDDX31peptideによるDDX31-NCL複合体の形成阻害はEGFRの不安定化およびAktシグナル阻害を介し顕著なin vivo抗腫瘍効果をもたらすことを発見した。本研究ではDDX31遺伝子の遺伝子改変マウスによる自然発がんモデルを作製し、多段階進展のさらに詳細なメカニズムを検討することと、さらに免疫チェックポイント阻害薬にDDX31peptideを追加することで組腫瘍効果を期待する複合治療法について検討する予定である。
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研究成果の概要 |
本研究では「DdX31」遺伝子改変による尿路上皮癌自然発癌モデルで尿路上皮癌の多段階進展機構におけるDdX31の経時的な変化を確認するために、尿路上皮癌発癌モデルの1つであるBBN飲水による発癌モデルを用いた実験を行い、DdX31発現が経時的に上昇することがわかった。またDdX31のノックアウトマウスをCRISPR-Cas9システムで作成した。野生型とヘテロノックアウトマウスを比較したところ雄、雌とも12週間の時点で体重変化はなく、各臓器の変化はマクロ・ミクロ共に認めなかった。48週間生存することが確認できた。さらにTrp53ミスセンス変異である遺伝子改変マウスを作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CRISPR/Cas9システムによるゲノム編集技術で樹立したDdx31ノックアウトマウスを用いて、Ddx31が尿路上皮癌多段階進展機構へのメインファクターであるかどうかを理解することが可能となる。尿路樹皮がんにおいてがん免疫とのDdx31との関連性は未報告である。Ddx31による多段階発癌メカニズムとがん免疫との理解を進めることは、尿路上皮癌治療の革命となりうる。最終的に副作用が少なく高い治療効果が期待される治療法を検討し,作製した発癌マウスモデルでの免疫チェックポイント阻害薬による治療効果とDDX31を治療標的とした治療効果を検討していきたい。
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