研究課題/領域番号 |
21K16796
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
小林 彩 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50596971)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 子宮頸癌 / マイクロバイオーム / マイクロバイオーム |
研究開始時の研究の概要 |
子宮頸癌FFPE組織からの抽出DNAを用いた“マイクロバイオーム(細菌叢)解析”という新たな視点から研究計画を立てた。近年、細菌およびその代謝物が炎症を引き起こし、炎症性疾患や悪性腫瘍の原因となると報告されているが、子宮頸癌FFPE組織を用いて腫瘍内マイクロバイオーム解析を行なった研究はまだ存在しない。 本研究では16s rRNAを用いたマイクロバイオーム解析を行い、子宮頸癌組織内の細菌叢を構成する細菌種の同定および構成比率の違いを明らかにし、治療反応性も含めた臨床予後との相関をみる。
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研究成果の概要 |
当院倫理委員会の承認のもと、14例の子宮頸癌のFFPE組織検体での検討を行った。抽出腫瘍DNAを用いた16s rRNAマイクロバイオーム解析を行ったところ、14例全ての組織内細菌叢を構成する細菌種の同定および構成比率を解析することは可能であった。しかしながら、本研究では一般臨床使用を目指していたためFFPE組織検体を使用したが、その場合コントロールとして組織のないパラフィン部分を解析し、その結果の細菌叢を引くことにより有意な細菌を同定できるが、安定した結果が出なかった。これは症例ごとの同封される細菌の違いや、無菌操作ではないことが原因として考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を遂行することにより、今まで確立されていなかった、子宮頸癌の進行や治療抵抗性メカニズムと組織内の細菌層との関連についての見解が得られる可能性があり、臨床背景のみならず、腫瘍の遺伝子変異や微小環境も含めた包括的検討を行う点についても新規性がある。さらに子宮頸癌の放射線治療症例について検討することにより、口腔癌・喉頭癌・食道癌・大腸癌などの細菌叢解析が可能な癌についても応用できる可能性を秘めており、今後の癌治療において意義深い知見が得ることができると考えられ、本研究を開始した。
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