研究課題/領域番号 |
21K16798
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
竹岩 俊彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20635643)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 卵巣がん / 長鎖非コードRNA / RNA結合蛋白質 |
研究開始時の研究の概要 |
婦人科がんである卵巣がんは本邦の女性生殖器がんで最も死亡数の多いがんであり、新たな診断・治療法の開発は急務である。近年、タンパク質をコードしない長いRNA(長鎖非コードRNA)が、がんのバイオマーカー・治療標的の候補として注目を集めているが、卵巣がんにおける長鎖非コードRNAの役割は十分に解明されていない。そこで本研究では、長鎖非コードRNAがどういったタンパク質とともに卵巣がんの悪性化や進展にかかわるのかを明らかにし、その成果を卵巣がんの新規診断・治療法の開発と治療へ応用することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究で我々は、倫理基準を満たした正常卵巣組織及び卵巣がん検体を用いたRNAシーケンスのデータから、卵巣がんで最も発現量の高いlong intergenic noncoding RNA (lincRNA)として機能未知のNONHSAT013448を同定し、ovarian cancer lincRNA 1 (OIN1)と命名した。OIN1が卵巣がん細胞の増殖を促進する一方、siRNAによるOIN1の発現抑制はアポトーシスを亢進し、卵巣がん異種移植動物モデルでの腫瘍増殖を抑制することを明らかにした。また、OIN1の下流遺伝子としてアポトーシス関連遺伝子であるRASSF5及びADORA1を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣がんは婦人科領域における最も予後不良ながんのひとつであり、新たな治療法の開発が求められている。本研究で我々は、卵巣がん特異的に発現する長鎖非コードを新たに同定し、その卵巣がんにおける機能を明らかにする一方、その治療応用への可能性について示した。本研究成果は長鎖非コードRNAやその作用メカニズムを標的とする卵巣がんの革新的な治療法の開発につながることが期待される。
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