研究課題/領域番号 |
21K16811
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
小田 智昭 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (00884743)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 羊水塞栓症 / 消費性凝固障害 / 線溶亢進 / トロンボエラストメトリ / アナフィラクトイド反応 / 血液凝固障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本学は羊水塞栓症血清補助診断事業として妊産婦死亡症例やニアミス症例の血液・組織検体を解析している。羊水塞栓症の主病態はアナフィラクトイド反応であるが、血液凝固障害の病態は解明されていない。我々は羊水塞栓症では著明な消費性凝固障害と線溶亢進が生じていることを見出した。この特徴的な血液凝固障害にはアナフィラクトイド反応や線溶阻害・活性化因子の変化が関与しているという仮説を立てた。本研究では羊水塞栓症における血液凝固障害の病態について、患者の血液検体、肥満細胞・好塩基球の培養細胞実験系、動物実験系を用いてアナフィラクトイド反応との関連から検討し、速やかな治療開始につながる早期診断方法を模索する。
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研究実績の概要 |
1) 「前期破水の周産期管理に関する全国調査(日本産科婦人科学会周産期委員会における調査)」の報告:日本産科婦人科学会2017-2018年度周産期委員会「前期破水の周産期管理に関する全国調査」小委員会に参加し、全国アンケート調査、周産期登録データベースの結果をまとめ、前期破水の管理について報告した(Oda T, et al. J Obstet Gynaecol Res, 2022)。申請者の主要テーマである羊水塞栓症は破水後に発症する症例がほとんどであるが、破水の管理方法とと羊水塞栓症の発症についてはこれまでその詳細がよくわかっていない。この研究で得られた全国施設の前期破水管理方法の傾向は、今後破水の管理と羊水塞栓症の発症を考察するうえで役立つと考えている。 2) 「分娩周辺期におけるRotational thromboelastometry (ROTEM)を用いた血液凝固系・線溶系の前向き研究」の立ち上げ:羊水塞栓症や危機的産科出血における血液凝固障害を正常グループと比較検討するため、妊産婦正常コントロールグループとして妊娠後期、妊娠満期の陣痛発来前、分娩中、分娩後30時間以内の妊産婦のROTEMデータを得る前向き研究を立ち上げた。 3) 培養細胞株LAD2を使用した脱顆粒反応実験系の立ち上げ:昨年度までに細胞培養系は確立したため、今年度はアゴニストによる脱顆粒反応とその評価方法について検討した。アセチルコリンならびにCompound 48/80の試薬添加による培養液中のトリプターゼ測定系を立ち上げた。
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