研究課題/領域番号 |
21K16821
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
服部 響子 北里大学, 医学部, 助教 (30566948)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / マクロファージ / トロンボキサン |
研究開始時の研究の概要 |
月経困難症、不妊症などで生殖年齢女性のQOLを損ねる子宮内膜症には、有効な治療法が望まれている。われわれは子宮内膜症発育には新生する血管やリンパ管形成が重要な役割を果たすことを報告した。またプロスタグランジンと同じくシクロオキシゲナーゼから合成され、血小板凝集作用や細動脈収縮作用があるトロンボキサンに血管およびリンパ管新生制御作用がある可能性を見いだした。しかしながらトロンボキサンの子宮内膜症に果たす役割は未解明である。そこで、本研究では、トロンボキサンに着目して、内因性のトロンボキサンが子宮内膜症進展における血管およびリンパ管新生制御に関わることと、その制御機構を解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
マウス異所性子宮内膜症モデルを作成し子宮内膜症進展における内因性トロンボキサンの役割を調べた。トロンボキサン受容体シグナルを阻害すると、子宮内膜症病変に集積するトロンボキサン受容体シグナル欠損マクロファージが血管新生やリンパ管新生を促進させて子宮内膜症が進展することが分かった。子宮内膜症を軽減するためにトロンボキサン受容体を標的にした治療法につながる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮内膜症の治療には、鎮痛剤による対症療法、ホルモン療法、手術療法などがあるが、ホルモン療法や手術療法は挙児を希望する女性に対しては選択しにくい場合があり、より有効な治療法が望まれる。アゴニストによる選択的なTP受容体活性化が子宮内膜症の成長を抑制することを考えると、TP受容体シグナルを標的とすることは、子宮内膜症の治療にとって実行可能な選択肢である可能性がある。TP受容体シグナルを標的とした子宮内膜症進展の制御は、新たな子宮内膜症治療への足がかりとなり、子宮内膜症に悩む女性の治療の選択肢が広がることが期待される。 。
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