研究課題/領域番号 |
21K16833
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
次郎丸 梨那 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (30877600)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | HPV-DNA検査の有用性 / p16免疫染色 / Rb免疫染色 / HPV-RNA-ISH / HPV関連頭頚部癌 / HPV関連癌の診断方法 |
研究開始時の研究の概要 |
中咽頭癌において、ヒトパピローマウイルス(HPV)関連癌は治療が効きやすく、予後良好といわれている。しかしながら、頭頚部の他の部位でのHPV関連癌の性質については不明な点が多い。また、HPV関連癌の判定に際して用いられているp16免疫染色法は10-20%の割合で偽陽性(本当は陰性なのに誤って陽性と出てしまうこと)があり、正確性に問題がある。さらに特異性の高い検査は高価という問題がある。そこで、今回①中咽頭以外の頭頚部でのHPV関連癌の性質を調べること、②費用対効果の優れたHPV関連癌の判定方法を確立することを目的として本研究を行う。
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研究実績の概要 |
頭頸部癌の中で特に中咽頭癌において、HPV陽性癌のマーカーであるp16免疫染色陽性癌は放射線や化学療法への治療反応性が高いといわれており、治療強度を落とした臨床治験が進行中である。しかしながら、p16免疫染色法は10-20%の割合で偽陽性があり、その偽陽性群(p16陽性/HPV陰性群)はHPV陰性群と同様、予後が悪い傾向にある。したがって、HPV関連癌を現行のp16のみで判定する手法には治療選択や予後の推測を見誤る危険性がある。そこで頭頸部HPV関連癌の判定に有用な安価で正確な検査方法を同定することを目的として、HPV関連癌では部分欠失という特異的な染色がみられp16との併用で診断精度の改善が期待できるRbの免疫染および細胞診残余検体や生検擦過検体を用いて産婦人科領域で保険適応となっているPCR検査/ハイブリットキャプチャー法によるHPV同定検査を行い、その有用性を検証する研究を計画した。2021年4月より九州大学病院と共同研究施設において、頭頚部癌が疑われた症例(特に中咽頭癌)の56症例に対し、検体を採取した。DNA-PCR検査およびp16・Rbの免疫染色検査を施行した。これにより、p16とRbを組み合わせた結果とDNA-PCR(Tapman法、ハイブリッドキャプチャー法、リアルタイムPCR検査の3種検査)との相関関係がある程度判明した。Tapman法が最もHPV感染のパターンであるp16陽性・RB部分欠失の結果と相関する傾向にあった。HPV-RNA-ISHとこれらの結果の相関を検証する必要があり、HPVRNA-ISHの施行を進め、症例の8割完了している。p16陽性Rbパターンが真に転写活性を有するHPV感染を認めるのか、p16陽性・Rb完全欠失の中にもHPV感染例が含まれているが、HPV-DNAにより鑑別が可能となるかについての解析結果を本年中に発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例収集および免疫染色検査は完了し、HPVRNA ISH検査の施行を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
HPV-RNA-ISH検査をすすめ、免疫染色、DNA-PCR検査の結果と合わせ統計学的解析を行 う。それらの結果を踏まえて、HPV感染同定のための正確性、簡便性に優れ、比較的安価な検査法の確立を目指す。
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