研究課題/領域番号 |
21K16856
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
十名 洋介 京都大学, 医学研究科, 助教 (80898073)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | セントリオール / 有毛細胞 / マイクロチューブル / centriole / 極性 / 蝸牛 |
研究開始時の研究の概要 |
①キノシリア基部に存在するCentrioleにGFPを発現するGFP-Centrin2マウスの蝸牛を用い、キノシリアの細胞表面中央から一端への移動をライブイメージングで観察する、②このキノシリアの初期外側移動に、マイクロチューブル、アクチン、G蛋白などの阻害がどのような影響を与えるかをライブイメージングで観察する、③種々の極性形成に関連する遺伝子変異マウスにおける極性形成過程を観察し、それが遺伝子導入や薬剤などによる介入によりレスキューされるか、される場合にはその過程を観察することである。
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研究実績の概要 |
内耳感覚上皮における成熟した有毛細胞では、細胞頂部の一端に局在したキノシリアから階段状のステレオシリアが連なるように細胞内極性が形成される。有毛細胞のキノシリアは細胞中央に形成され、その後一端に移動するモデルが提唱されていたが、それを生きた細胞や組織で実際に確認した報告はなかった。以前、我々は卵形嚢のライブイメージングでキノシリアおよびmother centriole (MC)が一端に移動するのを観察し報告した。これを今度は卵形嚢ではなく蝸牛で観察することで極性の形成過程に卵形嚢との間で違いがあるか、また内外有毛細胞での極性形成に違いがあるかを確認することが目標である。 2023年度は、NIH、およびマウス供出元であるJackson laboratoryとMTAの契約を取り交わして入手したAtoh1 Cre; Rosa tdTomatoおよびGFP-Centrin2マウスの交配を進めているがAtoh1 Cre; Rosa tdTomatoの繁殖が不良であり、先日再度凍結生死からの人工授精を施行した。 マウス蝸牛の解剖手法の確立についてはE14.5あるいはE15.5のマウス蝸牛を剖出し、数時間から2日間培養したのちに極性を免疫染色で確認した。E14.5ではまだマウスのクチクラ板が完成されておらず有毛細胞は未熟な状態であるが、2日間の培養後には内外有毛細胞とも極性が形成されており、現在はE14.5からの培養の手技の確認を行なっている。またGFP-Centrin2マウスをイメージングセンターでライブイメージングを施行してみたが、京大の施設でもタイムラプスでの観察が可能であることが確認できた。Atoh1 Cre; Rosa tdTomatoマウスの準備整い次第、Atoh1 Cre; Rosa tdTomato;GFP-Centrin2での実験を行っていきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスの繁殖状況が不良であり、Atoh1 Cre; Rosa tdTomatoマウスが育たなかったが、先日人工授精をして再度マウスを起こしてからは順調に生育しております。初年度はコロナ感染での制限もあってやや遅れております。
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今後の研究の推進方策 |
今後マウスの準備が整い次第、ライブイメージングを行い、イメージングセンターのImarisソフトを用いてセントリオールのトラッキングを行なっていきます。またアクチンやマイクロチューブルなどのインヒビターや極性に関係する遺伝子のGainあるいはLoss-of-functionの実験を行なっていきたいと考えております。
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