研究課題/領域番号 |
21K16897
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山口 宗男 九州大学, 大学病院, 医員 (50848017)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 糖尿病網膜症 / 神経障害 / マクロファージ / 神経保護 |
研究開始時の研究の概要 |
抗VEGF療法等により、糖尿病網膜症(DR)の本態である血管病変の沈静化は得られるようになった。しかし、しばしば血管病変は沈静化していても視力不良な症例を認める。網膜イメージング機器の解像度が上がったことにより、そのような症例では網膜視細胞の障害が示唆されるようになったが、現在治療法はない。神経障害に炎症細胞の関与を考え、神経保護治療の標的として解析を行う。
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研究成果の概要 |
眼内でVEGF強制発現するマウス(VEGFマウス)の用いて視細胞死、マクロファージ/マイクログリアの動態について観察した。VEGF発現とともに、糖尿病網膜症患者で上昇が報告されている種々の炎症性サイトカインの増加を認めた。徐々に視細胞死が起こり、網膜が菲薄化した。視細胞死のピークでマクロファージ/マイクログリアが増加、形態の変化を認めた。網膜硝子体界面のマクロファージ/マイクログリアの表現型は一様にM2様であり、局所で増殖している所見を得た。網膜内のマクロファージ/マイクログリアの表現型はM1、M2様の両方であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
眼内でのVEGF高発現とともに、炎症に関与しているとされているM1マクロファージ/マイクログリアの増加、活性化を認めた。種々の炎症性サイトカインも増加しており、M1マクロファージ/マイクログリアを標的とした新規治療を創製できれば、糖尿病網膜症患者でのアンメット・メディカルニーズである神経障害を抑制する病態特異的な治療法となることが期待される。
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