研究課題/領域番号 |
21K16909
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
若月 優 (佐野 優) 日本大学, 医学部, 助教 (30816830)
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研究期間 (年度) |
2022-12-19 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 滲出型加齢黄斑変性 / ポリアミド / 網膜色素上皮 / 線維化 / TGF-β / 網膜光凝固 / レーザーモデル / TGF-b |
研究開始時の研究の概要 |
既に申請者はin vitro実験として上皮間葉化(EMT)させ線維化したヒトRPE細胞にヒトTGF-βに特異的なTGF-βピロール・イミダゾール ポリアミド(PIP)を用い、EMT抑制を確認している。今回、in vivo実験として滲出型AMDの線維化モデルラットを作製し、ラットTGF-βに対するPIPを投与し網膜線維化の改善をTGF-β1発現により評価する。またPIP投与後に網膜線維化部位を蛍光染色し、その面積を測定し線維化の評価を行う。既にTGF-βに対するPIPは創薬開発しており、本研究の成果は眼科分野での臨床応用に繋がると期待される。
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研究実績の概要 |
5-6週齢のオスのLong-Evansラットを用いて、眼球に網膜光凝固を施行し、網膜線維化瘢痕モデルラットを作成した。レーザ照射後クリーン環境下にて7ー14日間飼育し、飼育後にOCTを用いて線維化の有無を確認した。 さらに眼底検査を施行し線維化の評価および眼底写真を撮影した。 その後、眼球摘出ののち、免疫染色を施行し線維化が確認された。 これらをふまえ、薬剤投与群(低濃度、高濃度)およびコントロール群、非投与群の3群にわけ、上記と同様の手技で網膜線維化モデルラット作成ののち、薬剤投与およびコントロール薬剤(BSS)投与を行った。 7-14日間、クリーン環境で飼育し、線維化の面積を評価した。 評価時にImageJおよび免疫染色を使用していたが、撮影機器(PC)が故障し、現在新しい機材を導入中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で実験中断があったことで実験が遅れていたが、現在状況が改善し、おおむね順調にできている。 機会が故障してしまい線維化の評価が遅れているが、新しい機械が入り次第おおむね順調にすすむと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
すでにラットへの投与は薬剤投与群、薬剤非投与群、コントロール薬剤投与群の3群に分け、手技確認を行っており、摘出眼球での線維化面積評価では薬剤投与群において肉眼的には効果が確認されているが、十分な頭数での線維化面積の評価には至ってない。今後は、撮影および解析機器(PC)がリニューアル次第、モデルラットの頭数を増やし、統計学的な有意差評価を行う予定である。さらに、摘出眼球の硝子体液または網膜色素上皮でのTGF-β濃度およびその他関連蛋白においても濃度測定を行う予定である。 また、PIポリアミドの細胞内取り込みの確認のためのFITC投与の撮影が試行できておらず蛍光顕微鏡下でFITCを標識したGB1203がラットの硝子体内に取り込まれていることを確認する予定である。 実験終了後は、実験をもとに論文作成、学会発表の準備を行う。
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