研究課題/領域番号 |
21K16913
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 周子 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (00829434)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 羊膜由来間葉系幹細胞 / Klotho / 透析 / 創傷 / 再生医療 / 透析足潰瘍 / α-Klotho / 創傷治癒 / 慢性腎不全 / Klothoマウス |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎不全患者の創傷は持続する全身的・局所的な慢性炎症を背景として血管石灰化や皮膚血流低下、低栄養が派生し、しばしば重症化し難治となる。 本学研究グループではこれまでに羊膜由来間葉系幹細胞による炎症制御作用、血管新生促進作用を臨床・基礎研究で検証してきた。羊膜由来間葉系幹細胞は分娩廃棄物である胎盤に由来して非侵襲的に大量に得ることができ、また胎児由来の幹細胞であるため細胞機能が高く、新しい再生医療材料として期待されている。 本研究では慢性腎不全患者に類似した所見を呈するαKlotho遺伝子欠損マウスを用いて、羊膜由来間葉系幹細胞による創傷治癒促進効果と炎症制御効果を検証する。
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研究成果の概要 |
我が国における透析患者の増加は著しく、それに伴う難治性慢性創傷が社会的問題となっている。間葉系幹細胞は様々な疾患へ応用が広がっており、創傷治癒にも促進的に働く。本研究では末期腎不全患者と似た動態を示すKlothoマウスを用いて、羊膜由来間葉系幹細胞(Amnion-derived mesenchymal stem cell: AMSC)の局所投与による創傷治癒への影響を検証した。背部創傷モデルへのAMSCゲル外用は、創収縮を有意に促進した。潰瘍組織のリアルタイムPCRでは、KlothoマウスにおいてAMSC外用がマトリックスメタロプロテアーゼ3,9の発現を抑制することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
透析患者における難治性創傷は重症化しやすく、かつ治療抵抗性で、長期の入院や外来通院、複数回の外科的治療を要することが多い。時には大切断や敗血症に至る場合もあり、よりよい創傷治癒を目指すことは重要な課題である。本研究ではAMSCの局所投与によって、Klothoマウスを用いた透析創傷モデルにおける創傷治癒への影響を検証することを目指した。透析創傷におけるAMSCの有効性を証明できれば、今後の新規薬剤開発に繋がる可能性がある。
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