研究課題/領域番号 |
21K16943
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
酒井 洋徳 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (40402101)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯周病 / 免疫監視機構 / 制御性T細胞 / サイトカイン / 固形癌 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病患者はがんの発生率やがん死亡率が高いことが知られているが、そのメカニズムは不明である。本研究では、「生体における歯周病などの慢性炎症は、全身的な免疫監視機能を低下させ、がんの発生や増殖に関与している」との仮説を立て、その検証を行う。 がん患者と非がん患者において、歯周病検査を行い、制御性T細胞 (Treg) 数、サイトカイン類を測定、解析をし、歯周病とがんの発症、進行の関連を検討する。そのことによりがんの発症および増殖における慢性炎症(歯周病)の関与の解明を目指す。また、全身の健康における歯周病の重要性、影響が明らかにし、医科歯科連携の推進に必要なエビデンスの提供を目的とする。
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研究成果の概要 |
30人の癌患者:頭頸部(12名)、肺(5名)、大腸(4名)、膵臓(3名)、乳房(2名)、食道(2名)十二指腸(1名)、胆管(1名)のうち25名に歯周病を認めた。31名の非癌患者31名では17名に歯周病を認めた。以上より歯周病のない非癌患者(14名)歯周病のある非癌患者(17名)歯周病のない癌患者(5名)歯周病のある癌患者(25名)の4群に分けられ、多変量解析において、IL-6では癌の有無、癌患者では歯周病の有無が有意な影響を与えていた。T-regでは癌と歯周病の両方が末梢血内の割合に有意な影響を与えていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去の報告において、歯周病患者ではがんの発生が多いことや歯周病を有する患者でがんの死亡率が高いことが報告されており、最近の報告では、歯周病を有する者は有しない者に比べて末梢血中の制御性T細胞(Treg)の数が有意に多いことが報告された。これらの報告から歯周病によりTregの増加などが誘導されることで免疫監視機能が低下し、がんの発生、増殖に関与している可能性があると考えられた。我々の行った研究でも、癌と歯周病の存在が相乗的に末梢血内のT-regとIL-6を増加させ、癌における免疫抑制と免疫回避の根本的な原因の1つである可能性が示唆され、歯周病の予防が癌発生を抑制させる可能性が示唆された。
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