研究課題/領域番号 |
21K16971
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 太雅 九州大学, 大学病院, 助教 (90884734)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | バイオハイブリッドインプラント / 歯根膜幹細胞株 / バイオ3Dプリンティング / チタン / ハイドロキシアパタイト / バイオ3Dプリンティング / バイオ3Dプリント技術 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、インプラント治療で用いられる歯根膜を持たないインプラント体は、歯根膜由来のバリア機構や固有感覚が存在しないため、細菌感染を生じやすく、過度な咬合圧の原因となることもある。これらの欠点を補うため、歯根膜とインプラント体との複合体である「バイオハイブリッドインプラント(BioHI)」の開発が進められている。申請者は既に、バイオ3Dプリンタを応用し、未分化なヒト歯根膜由来細胞の細胞塊を三次元的に積層した歯根膜様のチューブ型構造体と、インプラント体との複合体の作製に成功している。そこで本研究では、この複合体をラットの顎骨内に移植することで、BioHIとして機能するかを検証することを目的とした。
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研究成果の概要 |
我々は、歯根膜とインプラント体との複合体である「バイオハイブリッドインプラント(BioHI)」の開発に関する研究を進めている。申請者は既に、歯根膜幹細胞株を用いて、歯根膜同様のチューブ型構造体の作製に成功している。そこで本研究では、様々な材料から作製したインプラント体と歯根膜幹細胞チューブ構造体の複合体(1-17TB-IMP)を作製し、それらについて分子生物学的解析を行うことで、1-17TB-IMPのBioHIとしての機能について検証を行った。1-17TB-IMPをラット脛骨に埋入したところ、4週間後にインプラント周囲に歯根膜様の線維組織が形成された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のインプラント治療に用いられるインプラント体は、骨への直接的な結合であるオッセオインテグレーションにて支持を得ている。しかし、歯根膜を持たないインプラント体は、歯根膜由来のバリア機構や固有感覚が存在しないため、細菌感染を生じやすく、過度な咬合圧が生じやすい。それらは、インプラント周囲炎の原因となり、インプラント周囲炎が生じると周囲の骨が炎症により吸収され、インプラント体だけでなく周囲骨の喪失につながる。歯根膜を有するインプラントであるバイオハイブリッドインプラントの開発は、これまでのインプラント治療の欠点を補うことのできる新しいインプラント治療法の開発のために必要であると考えられる。
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