研究課題/領域番号 |
21K16973
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
高田 鮎子 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (70825968)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | フキ / NO / SASP / フキエキス / iNOS / 抗酸化 / 抗老化 / GONAD / p16 / 加齢モデルマウス / アンチエイジング / 老化細胞 / アポトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はフキの葉エキスの抗老化細胞作用(抗SASP 因子)および老化細胞除去作用を調べ,老化細胞による慢性炎症,加齢疾患症状および発癌を防ぐことによる健康長寿の延長への寄与を目指す。我々はフキの葉エキスが口腔上皮細胞のLPS刺激によって発現誘導されたNOおよびiNOSの発現阻害や,SASP因子であるTNF-αおよびMMP-9の産生阻害を確認した。今後はフキ抽出成分のSASP因子への作用に加え,血管新生阻害作用の確認を行うことで老化細胞のアポトーシス誘導による選択的除去作用を分析し,抗癌作用にも観点をおいて研究を進める。細胞レベルでの確認後は老化マウスおよび発がんモデルマウスでも作用を確認する。
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研究成果の概要 |
フキエキスをLPS刺激後の口腔上皮細胞(Ca9-22)へ添加すると、細胞老化の原因酸化物質の一種であるNOの発生を抑えることが判明し、さらにiNOSの産生をフキエキスが抑制していることが明らかになった。MAKP関連因子であるのリン酸化へのフキエキスの作用を確認した結果、c-junのリン酸化の抑制が確認できた。さらにCa-22細胞ではJNK阻害剤によるNO産生抑制効果が最も高いことを確認した。フキエキスは 口腔上皮細胞のLPS刺激によるNOの産生をc-junのリン酸化を抑制することによりiNOS産生の抑制を引き起こすことで抑えることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞老化の原因となる酸化物質の一種であるNOの産生を抑えることで、細胞の老化を抑えることが可能となれば、細胞老化による個体老化の抑制にもつながる。本研究では、北海道に自生する身近な植物であるフキの葉からのエキスを利用することにより環境にも配慮している。今後の研究では細胞老化に関わるSASP関連因子を含めてより深く探究する価値がある。
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