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トランスオミクス解析から紐解くインプラント周囲炎の網羅的解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K16987
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57030:保存治療系歯学関連
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

芝 多佳彦  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90802306)

研究期間 (年度) 2024-01-17 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードインプラント周囲炎 / インプラント周囲疾患 / トランスオミクス解析 / マイクロバイオーム / ディスバイオシス / バイオインフォマティクス / 歯周炎 / 細菌 / オミクス
研究開始時の研究の概要

本研究ではインプラント周囲炎部位の細菌とヒトのDNA、RNA、タンパク質、代謝産物を総合的に評価するトランスオミクス解析を行い、その結果を代謝アダプテーションの観点から疾患特異的な代謝状態を明らかにすることで、原因と成り得る細菌種及び宿主を含めた機能遺伝子を特定する。さらにその標的因子を用いるin vitroの結果を統合しインプラント周囲炎の新規診断・予防・治療法の開発を目指す。

研究実績の概要

口腔領域には約700種類の細菌が存在するとされ、その多くは難培養性細菌であると考えられている。口腔内疾患のいくつかは、複数の細菌種により感染が引き起こされる。その中でも歯周炎は最も罹患率の高い複合感染症であるとされている。歯周炎などにより歯が失われると、歯の代わりとなる人工歯根を顎骨内に埋入するインプラント治療が盛んに行われている。しかしながら、このインプラントも細菌感染により歯周炎と類似した炎症症状を呈し、最終的にはインプラントの脱落を引き起こすインプラント周囲炎という疾患が問題となっている。 本年度は同一口腔内のインプラント周囲炎、歯周炎部位から取得された プラークサンプルを対象に、次世代シーケンサーを用いて塩基配列情報を取得し、詳細な解析を行った。本年度は対照群として設定している歯周炎部位の詳細なメタトランスクリプトーム解析を行った。その結果、歯周病の進行に伴い、レッドコンプレックスと呼ばれる歯周病の代表的な病原性細菌である、Porphyromonas gingivalis、Tannerella forsythia、Treponema denticola の活動性が高くなることが確認された一方で、これらの細菌と類似して活動性が高くなる細菌、Fretibacterium fastidiosum、Eubacterium nodatum、Filifactor alocis、Eubacterium saphenumなどが存在することが明らかとなった。遺伝子発現パターンの結果からは、細菌の走化性と鞭毛が疾患の進行と関連していることが示唆された。今回の知見は歯周炎に対する新規バイオマーカーの選定、および疾患予防に寄与すると考える。今後はこれらの対照群のデータを参考に、実験群であるインプラント周囲炎のさらなるメタゲノム解析とメタトランスクリプトーム解析を用いたトランスオミクス解析データの充実を図る予定である。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Discrimination of Bacterial Community Structures among Healthy, Gingivitis, and Periodontitis Statuses through Integrated Metatranscriptomic and Network Analyses2021

    • 著者名/発表者名
      Nemoto Takashi、Shiba Takahiko、Komatsu Keiji、Watanabe Takayasu、Shimogishi Masahiro、Shibasaki Masaki、Koyanagi Tatsuro、Nagai Takahiko、Katagiri Sayaka、Takeuchi Yasuo、Iwata Takanori
    • 雑誌名

      mSystems

      巻: 6 号: 6

    • DOI

      10.1128/msystems.00886-21

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Comparison of Periodontal Bacteria of Edo and Modern Periods Using Novel Diagnostic Approach for Periodontitis With Micro-CT2021

    • 著者名/発表者名
      Shiba Takahiko、Komatsu Keiji、Sudo Takeaki、Sawafuji Rikai、Saso Aiko、Ueda Shintaroh、Watanabe Takayasu、Nemoto Takashi、Kano Chihiro、Nagai Takahiko、Ohsugi Yujin、Katagiri Sayaka、Takeuchi Yasuo、Kobayashi Hiroaki、Iwata Takanori
    • 雑誌名

      Frontiers in Cellular and Infection Microbiology

      巻: 11 ページ: 723821-723821

    • DOI

      10.3389/fcimb.2021.723821

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [図書] インプラント周囲炎に関する病因と治療法2021

    • 著者名/発表者名
      芝 多佳彦
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      デンタルダイヤモンド
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-06-24  

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