研究課題/領域番号 |
21K16993
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本池 総太 京都大学, iPS細胞研究所, 特別研究員(PD) (80881292)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞集塊 / 歯周組織再生 / 軟骨内骨化 / 神経堤細胞 / オルガノイド |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、独自開発した細胞集塊Clumps of MSCs/ECM complexes(C-MSCs)から膜性骨化を模倣した骨オルガノイドを樹立し、移植先での骨再生効果を確認した。しかし、大規模な歯周組織破壊では、欠損部が低栄養状態に陥り、骨オルガノイドの機能が十分に発揮されない可能性がある。 そこで、血管新生を促し、低栄養状態に強い骨化様式である軟骨内骨化に着目した。本研究では、顎骨の発生を担う神経堤細胞由来間葉系幹細胞に軟骨誘導と骨オルガノイド作製技術を併用することで、移植先で軟骨内骨化を誘導する骨/軟骨複合型オルガノイドを樹立し、大規模骨/歯周組織再生を達成することを目的とする。
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研究成果の概要 |
申請者らはヒト間葉系幹細胞(MSCs)と細胞自身が産生する細胞外基質(ECM)からなる細胞集塊Clumps of MSCs/ECM complexes (C-MSCs)を樹立した。さらに、生体外でC-MSCsから膜性骨化様式の骨様組織を作製することに成功した。一方で、低栄養状態に強い骨化様式である軟骨内骨化を応用した骨再生治療が注目されている。 本研究では、顎骨の発生を担うヒト神経堤細胞由来間葉系細胞に軟骨誘導と骨オルガノイド作製技術を併用することによって、骨/軟骨複合型オルガノイドを作製することに成功した。 現在、移植実験によって軟骨内骨化様式の大規模歯周組織再生が可能か評価している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
侵襲性歯周炎や重度歯周炎のように大規模な骨組織破壊に対しては欠損部が血液供給不足によって低酸素・低栄養状態に陥り、移植体の機能が十分に発揮されない可能性がある。 本研究成果から、生体外で骨組織と軟骨組織の混在するオルガノイドを作製することができた。この骨/軟骨複合型オルガノイドの移植は、低栄養状態に抵抗し、軟骨内骨化によって効果的な組織再生を誘導することが可能と予想される。 本研究が遂行された場合、従来治療困難とされてきた大規模な歯周組織破壊に対しても有効な治療成果を獲得することができる。
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