研究課題/領域番号 |
21K16994
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
杉井 英樹 九州大学, 歯学研究院, 助教 (80802280)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | Decorin / Periodontal ligament / osteoblasts / 歯周組織再生療法 / 骨芽細胞様分化 / 歯根膜幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
進行したう蝕、歯周炎により重度の歯周組織欠損が生じた場合、歯根膜および骨の再生が困難となり、抜歯となる。したがって、このような症例を再生する治療法の開発が待ち望まれている。本研究ではDecorinを歯周組織再生誘導分子として着目し、その機能を強化するために、Decorinと結合し、歯周組織再生を促進する因子Xを明らかにする。これを用いて、広範囲の歯周組織欠損を有する症例に対する治療法の開発に繋げたいと考えている。
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研究成果の概要 |
本研究では、Decorinを歯周組織再生能を有する新規の細胞外マトリックスとして着目し、その歯周組織再生に関わる影響を解析した。歯根膜幹細胞株(PDLSCs)を用いて、その増殖、遊走、分化に及ぼす影響を検討した結果、Decorinは、骨芽細胞様分化を促進する一方、増殖、遊走、および歯根膜関連因子の発現には影響を及ぼさなかった。 次に、ラット歯周組織傷害モデルを用いて、歯周組織再生時のDecorinの発現様式を解析した結果、炎症期から組織再生期への移行期においてその発現が強く上昇することが明らかとなった。以上の結果より、Decorinが歯周組織再生において重要な役割を担っていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行したう蝕、歯周炎により重度の歯周組織欠損が生じた場合、歯根膜および骨の再生が困難となり、抜歯となる。したがって、このような症例を再生する治療法の開発が待ち望まれている。 Decorinは、組織再生に関与する分子で、本研究において、傷害されたラット歯周組織の治癒過程初期における歯根膜、および新生骨の周囲でDecorinの発現が上昇し、さらにDecorinが歯根膜幹細胞の骨芽細胞分化を促進することを明らかにした。上記結果より、Decorinは歯周組織再生を促進する因子と考えられ、。これを用いて、広範囲の歯周組織欠損を有する症例に対する治療法の開発に繋がることが期待される。
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