研究課題/領域番号 |
21K17010
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
柳沢 俊樹 九州大学, 歯学研究院, 学術研究員 (50898103)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 炭酸アパタイト骨補填材 / 炭酸アパタイトハニカム骨補填材 / 骨伝導 / 骨置換 / マクロ気孔、マイクロ気孔 / マクロ気孔 / マイクロ気孔 / 炭酸アパタイトハニカム人工骨 |
研究開始時の研究の概要 |
一方向の貫通孔(マクロ気孔)を有する炭酸アパタイトハニカム骨補填材は骨造成に極めて有用であるが、隔壁部に新しい骨に置換されるには一定の時間を要する。本研究の目的は、炭酸アパタイトハニカム骨補填材の隔壁部にマイクロ気孔を形成し、マクロ-マイクロ気孔が炭酸アパタイトハニカム骨補填材の骨伝導・骨置換に及ぼすシナジー効果を検討することにある。 具体的には球状炭酸カルシウム原料を用いてハニカム押出を行い、マイクロ気孔を形成する。また、炭酸カルシウムハニカム構造体を、リン酸塩水溶液に浸漬し、隔壁部にマイクロ気孔を調製する。実験動物により、新生骨形成を評価する。
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研究成果の概要 |
一方向の貫通孔(マクロ気孔)を有するハニカム構造体隔壁部の炭酸アパタイトの骨置換には一定の時間を要する。本研究は、炭酸アパタイトハニカム骨補填材の隔壁部にマイクロ気孔を形成し、骨伝導・骨置換の検討を行った。マイクロ気孔の量(0.07から0.18 cm3g-1)は、脱脂による焼結温度を調整することで制御した。強度測定より、マイクロ気孔が増加しても圧縮強度は高水準であった(40MPa以上)。マイクロ気孔が多いと、材料吸収が進行し、12週での骨形成が抑制された。0.15 cm3g-1では破骨細胞と骨芽細胞の相互作用により、骨伝導・骨置換が進行し、マクローマイクロ気孔のシナジー効果が検証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:マクロ気孔を有する炭酸アパタイトハニカム骨補填材の隔壁部にマイクロ気孔を導入し、骨伝導性・骨置換性に関して、マクロ気孔とマイクロ気孔のシナジー効果は認められるを検討し、骨形成能に優れる炭酸アパタイトハニカム骨補填材を創製することである。 社会的意義:隔壁部へのマイクロ気孔の付与によって炭酸アパタイトハニカム骨補填材の機能が向上すれば、臨床歯学・臨床医学への貢献は極めて大きい。また、骨補填材の隔壁部へのマイクロ気孔の付与は他の骨補填材への展開も期待できる。さらに、マクロ気孔-マイクロ気孔のシナジー効果の解明は、骨補填材の各術領域に新たな研究分野を開拓する先駆的研究であると考えられる。
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