研究課題/領域番号 |
21K17015
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
|
研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
山内 伸浩 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (60823507)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Photobiomodulation / Red LED |
研究開始時の研究の概要 |
光には様々な作用があるが,細胞の増殖能や骨分化能などを促進させるのは,Photobiomodulationの考えに基づいている.この考えは,生体組織を変性せず組織細胞を活性化する光刺激作用である.そして本研究はPhotobiomodulationの光源としてレーザーより安価で安全なLEDを使用し,歯周組織再生治療に応用することを目的とする.メカニズムの解明を行うため,未分化間葉系幹細胞のミトコンドリアに及ぼす影響の検討やラットの骨欠損部に対する組織反応の評価を行う.
|
研究成果の概要 |
歯周治療における抗菌的光線力学療法の光源である赤色LEDを用いて、歯周組織再生療法への応用を目的に研究を行なっている。この領域はPhotobiomodulationと呼ばれ発展してきた。本研究ではメカニズムの一つとしてミトコンドリア呼吸鎖へ与える影響を検討した。ヒト抜去歯から分離したヒト歯根膜幹細胞へのLED照射によりミトコンドリア呼吸鎖複合体Ⅳの活性は有意に促進した。そしてその阻害剤であるシアン化カリウムによりLED照射による増殖能の増加は有意に抑制された。 以上の結果より,ミトコンドリア呼吸鎖複合体Ⅳを活性化させることにより、LED照射はヒト歯根膜幹細胞の増殖能を促進することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では高出力赤色LEDによる照射がヒト歯根膜幹細胞のミトコンドリア呼吸鎖複合体Ⅳを活性させた。それにより増殖能の促進や抗炎症作用を引き起こす可能性が示唆された。本研究成果より高出力赤色LED照射の細胞活性の作用機序の一つが解明された。 Photobiomodulationは生体組織を変性せず組織細胞を活性化する光刺激作用を利用する。光源としてレーザーを低エネルギーで使用することにより発展してきたが、レーザーより安価で安全に使用でき、大掛かりな装置も必要ないLEDを新たな光源として用いることにより幅広く歯周病治療に応用できるようになると考える。
|