研究課題/領域番号 |
21K17025
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
原田 文也 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (30824205)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 歯周組織再生 / エピジェネティクス修飾 / 歯根膜線維芽細胞 / 歯髄-歯根膜線維芽細胞相違遺伝子 / 歯髄誘導型人工歯根膜 |
研究開始時の研究の概要 |
中等度歯周炎に対する治療法として歯周組織再生療法が臨床応用されている。一方、重度歯周病で抜歯に至るケースにおいては、未だ有効な治療法が確立されていない。近年、歯髄幹細胞を応用する再生医療への基礎研究が進められているが、歯周組織へ応用する研究は未だ進んでいない。 歯髄や歯根膜は線維芽細胞を主体としていることから、本研究では1.同一患者から採取した歯髄と歯根膜から、網羅的解析によって未だ報告のない歯髄-歯根膜線維芽細胞相違遺伝子の同定を行う、2.遺伝子発現の改変の為にエピジェネティクス修飾技術を応用し、歯髄誘導型人工的歯根膜の作製を行う、3.これを抜去歯根面に生着させることを目的とする。
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研究実績の概要 |
歯牙への栄養供給を行う歯髄組織に存在する歯髄幹細胞は、再生医療への応用可能性が示唆されているが、臨床応用へは未だ進んでいない。一方、歯根膜の喪失を主体とした歯周炎では、エムドゲインなどの歯周組織再生療法が臨床応用されているが、その適応症は中等度歯周炎までに限定されており、抜歯適応となる重度歯周炎に対しての有効な治療法は未だ無い。歯髄と歯根膜は線維芽細胞を主体とした複数の細胞集合体であり、それぞれ幹細胞も存在するなど共通点もあるが、マラッセ上皮細胞の有無などによる機能遺伝子の違いもある。その違いを改良し、歯髄を歯根膜様組織へ誘導できれば新たな歯周組織再生療法として応用可能になると考える。本研究では、歯髄でOFFになっている歯根膜機能遺伝子の発現誘導を行い、歯髄誘導型人工的歯根膜を作製することを目的とする。 今年度は、歯髄と歯根膜の機能遺伝子の違いを解析するために、歯髄培養細胞と歯根膜培養細胞からtotal RNAを抽出後、次世代シーケンサーによるRNA発現網羅的解析を行った。その結果、昨年度の定量的RT-PCR法で確認した、歯髄―歯根膜誘導群で発現上昇した歯根膜機能遺伝子PERIOSTINおよびS100 calcium-binding protein A4 (S100A4)、neural cell adhesion molecule 1 (NCAM1)について、歯髄サンプルに比べ歯根膜サンプルでの発現上昇傾向を認めた。さらに、歯根膜サンプルでは歯髄サンプルに比べ発現の上昇した上位20位遺伝子にKERATIN14, 16が該当した。KERATIN 14, 16は歯髄には存在しないが歯根膜に存在するマラッセ上皮遺残の発現遺伝子であることから、Keratin 14, 16は歯髄を歯根膜に誘導するための重要な遺伝子である可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、RNA-seqの解析までに時間を要し、その後に予定していた、歯根膜機能遺伝子を用いた歯髄誘導実験を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、RNA-seqによって特定された歯根膜機能遺伝子を用いて、歯髄を歯根膜様細胞へ誘導することを試みる予定である。
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