研究課題/領域番号 |
21K17042
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
國友 由理 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (30837381)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 骨 / 老化 / 間葉系幹細胞 / 骨髄 / トリプトファン / アミノ酸 / 骨髄間葉系幹細胞 / インプラント治療 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔インプラント治療における骨質改善を目的に多くの研究が行われているが,未だ最良な見解は得られていない.申請者らは,トリプトファンが,キヌレニン代謝経路を介して骨髄間葉系幹細胞の幹細胞性維持・促進に関与し,骨の創傷治癒を促進することを世界で初めて明らかにした.このトリプトファンがどのようなメカニズムで骨髄間葉系幹細胞の幹細胞性維持・促進に関わっているのか,インプラント体の初期固定や長期予後に本当に有効なのか,は未だ明らかでないため,ラットインプラント体埋入モデルを用いて,トリプトファンによる骨質改善がインプラント体の初期固定や長期予後に与える影響を明らかにする.
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研究成果の概要 |
口腔インプラント治療の成功には骨量と骨質が重要であり骨粗鬆症患者に対して骨質改善が求められている.これまでに我々はトリプトファンが骨髄間葉系幹細胞(MSCs)の幹細胞性維持に関与することを発見した.本研究では,そのメカニズム解明を試みた.その結果,キヌレニンがトリプトファンの代謝産物として,幹細胞性維持に関与し,骨再生や骨質の改善に関与していることが明らかとなった.また,RNA-seq解析にて,老化に伴うMSCsの質的に大きく変化していることが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は骨髄MSCsを対象としているが,本知見が他の組織に存在する組織幹細胞にも有効であれば,骨粗鬆症のみならず,加齢と関連して発症する歯周病,変形性関節症,認知症等の予防や病態改善に貢献する可能性を有している.このような点から,本研究は創造性が高く、社会的意義も大きい.本研究が成就すれば,ステムセルエイジングの制御に向けた大きなブレイクスルーとなることに疑いの余地はない.さらに,高齢化社会において,健康寿命の延伸や生活の質の向上に寄与し,医療費削減にも繋がる可能性がある.
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