研究課題/領域番号 |
21K17045
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
内田 悠介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (90890385)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | インプラント / 荷重 / 骨質 / 歯科インプラント |
研究開始時の研究の概要 |
近年、歯科インプラント治療を希望する患者の高齢化が進み、高齢患者に対する安全・確実かつ早期終了が可能な治療術式の科学的根拠の構築が求められる。 また、骨機能評価に不可欠のパラメーターである「骨質」についてインプラント歯学領域においては科学的根拠が乏しい。 そこで本研究は「高齢患者」と「荷重」に着目し、インプラント動物モデルを用いて、インプラント周囲骨を「骨質」の観点から評価し、個別化インプラント荷重プロトコールの開発の基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究は「荷重」と「骨質」の関連性に着目し,個別化インプラント荷重プロトコルの開発を目的とした. 健全ラット上顎骨インプラントモデルにより早期荷重は,非荷重状態と比較して,骨質を向上させることが明らかとなった.興味深いことに、早期荷重は,評価パラメータに基づく骨質と骨量に対して,従来の通常荷重よりも有意に強い影響を及ぼした.一方,骨粗鬆症ラット上顎骨インプラントモデルにおいて,PTHの間歇的投与は骨質の改善効果があることが明らかになった. 以上から本研究により,インプラント周囲の骨質と骨量の両方に基づいて,荷重開始時期の科学的根拠を示唆するものとなり,インプラント治療戦略決定の一助となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科インプラント治療は欠損歯列を回復する有効な治療法であるが,近年では治療を希望する/行う患者の高齢化が進み,さらには慢性疾患に罹患する患者の割合が急増している.骨機能評価に必須のパラメータとして骨密度と独立した新しい骨質の概念を提唱され,特に,高齢者では骨粗鬆症等の疾患や薬剤の影響で骨質の個人差が非常に大きいものの,インプラント歯学領域において骨質は未開拓の研究領域であり,科学的根拠が大きく欠落していた. 本研究は「荷重」に着目してこれらを「骨質」の観点から紐解く一助となり,これを応用して骨質別の荷重時期を決定する個別化インプラント荷重プロトコールを作成するため基盤構築に貢献した.
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