研究課題/領域番号 |
21K17067
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大川 敏永 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (40726006)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 口腔内スキャナ / CAD/CAM / Digital Dentistry / バーチャルFGP / 機能運動面 / CAD/CAM冠 / 咬合 / 顎運動 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,口腔内スキャナによる光学印象法の保険収載が提案される等,歯科デジタル技術の臨床応用の更なる拡大が予想される. 研究代表者は歯科用CADシステムを応用し,既存の咬合調整方法にて調整の不足しやすい部位を明らかにしてきた.詳細を明らかにするには,口腔内に装着されている補綴装置の咬耗・摩耗状態を観察する必要があるが,定量評価した報告は見当たらない. そのため,更なるCAD/CAM冠の長期経過および適応拡大のために,患者に装着された大臼歯CAD/CAM冠の装着前と一定期間装着後を口腔内スキャナで撮影し,実際に咬耗・摩耗する部位を定量評価し,科学的根拠に基づいた咬合面形態の指標を構築することにある.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,これまでに得られた知見を基礎として,更なるCAD/CAM冠の長期経過および適応拡大のために,患者に装着された大臼歯CAD/CAM冠の装着前と一定期間装着後を口腔内スキャナで撮影し,実際に咬耗・摩耗する部位を定量評価し,科学的根拠に基づいた咬合面形態の指標を構築することにある,として,研究を行っている. 研究手法・計画は2段階に分かれている.①口腔内スキャナの精度検定,②大臼歯CAD/CAM冠の咬耗・摩耗量の測定,とし,現在,第1段階である,①口腔内スキャナの精度検定を終了,数例の大臼歯CAD/CAM冠の継時的定量評価途中である. 第一段階である,①口腔内スキャナの精度検定については,十分な精度を有していることを過去に報告している,工業用3次元形状計測器(ミツトヨFN503)および歯科用CAD/CAMシステム(KaVo ARCTICA)と比較した.当講座が所有する口腔内スキャナ(MEDIT Coex i500)は,それらに比肩する良好な精度があることを確認することができた.そのため,本内容について本年度の学会にて発表予定である.また,当該データをまとめ,論文投稿予定としている. 第2段階である②大臼歯CAD/CAM冠の咬耗・摩耗量の測定については,現在,保険適用分の第一大臼歯CAD/CAM冠補綴終了症例が2件あり,いずれも継時的な経過観察途中にあるため,データ収集途中である.しかしながら,想定よりも第一大臼歯CAD冠症例が少ない状況である.引き続き,該当する症例を集める予定である.また,小臼歯補綴症例についてもデータ収集の追加を検討する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
口腔内スキャナの精度検定について,歯科用CAD/CAM機器と同様の手法で可能であると考えていたが,機器の特性上,同様にはいかない箇所があり,その解決を図ることに時間をとられた.現在,諸問題は解決のうえデータ解析を終了,発表予定である. また,大臼歯CAD/CAM冠の咬耗・摩耗量の測定について,予想よりもはるかに少ない症例数であるため,データ量が乏しく十分な検討が難しい状況にある.引き続き,該当する症例を集める予定である.
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今後の研究の推進方策 |
口腔内スキャナの精度検定に関して得られたデータをまとめ,本年度の学会にて発表を予定している,また,その後,論文執筆,投稿予定である. CAD/CAM冠の咬耗・摩耗量の測定について,現在2例でデータ収集中である.しかしながら,想定よりも第一大臼歯CAD冠症例が少ない状況である.引き続き,該当する症例を集める予定である.さらに,小臼歯の補綴症例についてもデータ収集の追加を検討する.
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