研究課題/領域番号 |
21K17091
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
福田 直志 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (10804156)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | β-TCP / 自己硬化性 / 顆粒セメント / α-TCP / 垂直的骨造成 / 骨再建 / 骨再生 / 骨造成 / 連通気孔 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、骨形成の加速を狙い、連通気孔径に着目してβ-TCP GC を改良する。その手法として、① α-TCP と CaSO4 をポロジェンとしたポロジェン添加β-TCP GC(p-β-TCP GC)を新たに開発し、その材料学的評価を行うとともに、経時的な連通気孔径の変化を確認する。さらに、その有効性を検証するために、②培養骨髄細胞を用いた細胞実験および、③実験動物への骨造成実験を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、α-TCPをポロジェンとして添加した自己硬化型β-TCP顆粒セメント(p-β-TCP GC)を新たに作製し、その物性評価および動物実験による有効性検証を行った。α-TCPの添加比率の増大に伴いp-β-TCP GCの細孔表面積は大きくなり、細孔体積、Median径、気孔率は小さくなる傾向を示した。ウサギ頭蓋骨に対する垂直的骨造成実験で、α-TCP:β-TCP = 2:8(重量比)で調製したp-β-TCP GCは、術後4週で造成部面積と残存材料面積は同程度であるにもかかわらず、新生骨面積は既組成のβ-TCP GC(α-TCP:β-TCP = 0:10)の2.5倍と骨形成の亢進を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
α-TCPをポロジェンとして添加したp-β-TCP GCは、その添加比率が増大するに従い気孔径や気孔率が低下する傾向を示した。さらに、ポロジェンとして用いたα-TCPと硬化反応時に析出したDCPDは生体内吸収速度がβ-TCPより速いため、p-β-TCP GCの組成を最適化することで物性を変化させずに術後早期の骨形成亢進が期待できることが確認された。本研究の成果をもとに今後さらにp-β-TCP GCの改良が進むことで、将来的にメンブレンやチタンメッシュなどの補強を必要としない画期的な骨再建・骨造成用材料の開発が可能になると考えられる。
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