研究課題/領域番号 |
21K17103
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
首藤 俊一 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (70877084)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 口腔扁平上癌細胞 / PD-L / 活性酸素種 / STAT / 口腔扁平上皮癌 / 浸潤 / 転移 / 腫瘍免疫学 |
研究開始時の研究の概要 |
癌組織に発現する免疫チェックポイント分子のProgrammed cell death ligands(PD-Ls)は腫瘍特異的な細胞障害性T細胞に発現するPD-1受容体に結合し、免疫応答による攻撃を回避して疲弊させ、癌組織自身の生存の維持するために働くことが知られている。 PD-L分子には、PD-L1とPD-L2の2種類存在することが報告されているが、PD-L2に関してはPD-L1と比較し報告は少ない。 本研究課題において“PD-L2は転移誘発に関連する「腫瘍ニッチ」の形成を制御することにより、口腔扁平上皮癌の悪性化の獲得する”という仮説を立て、この仮説を医学的に実証する。
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研究実績の概要 |
【目的】癌組織に発現する免疫チェックポイント分子PD-Lは、細胞障害性T細胞のPD-1受容体に結合し免疫回避により自身が生存するために働くことが知られている。最近、転移や再発した進行性がんは特異的にPD-L発現が上昇することが報告された。しかしながら、2種類存在するPD-L2とPD-L1との発現とその機能の相違に関して、がん種、発現時期及びその役割等未だ不明瞭な点が多くある。本研究課題は、「口腔扁平上皮癌のPD-L2発現が腫瘍の生存や転移の悪性度を規定する」という課題を解明することを目標に行った。 【方法】本年度は、ヌードマウスへの口腔扁平上皮癌細胞の移植実験を行う最初の段階として、口腔扁平上皮癌細胞株HSC2細胞を用いて、PD-L1及びPD-L2のノックアウト細胞をゲノム編集法により作製した。また、これらの上皮癌細胞のPD-Lの発現が活性酸素種(ROS)である過酸化水素刺激により影響があるか検討した。 【結果】CRISPR-Cas9法を使用したゲノム編集によりPD-L1及びPD-L2ノックアウトHSC-2細胞は作製出来たが、ダブルノックアウト細胞及び2種類のPD-L過剰発現HSC-2細胞の確立まで出来なかった。また、野生型HSC-2細胞にROS刺激を与えると刺激時間依存性にPD-L1及びPD-L2の発現上昇が認められた。さらに、この発現はROS刺激によるSTATシグナル伝達系の活性化を介して調節されていることが明らかになった。
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