研究課題/領域番号 |
21K17111
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
立浪 秀剛 富山大学, 附属病院, 助教 (30850268)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | oral cancer / immune therapy / 腫瘍免疫 / PD-1免疫チェックポイント阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部扁平上皮癌は、世界で第6 位の頻度で発症し、その半数近くは口腔癌で占められている。口腔癌治療の第一選択は外科療法であるが、進行例・再発例では外科療法後のリカバリー・リハビリテーションに難渋する症例が多い。このような外科療法を回避可能な新規治療薬として、PD-1 免疫チェックポイント阻害剤の臨床応用が開始され、優れた臨床効果を示している。しかしながら、その効果は一定の患者に限られており、その原因の究明とともに治療効果の向上を狙った併用薬剤の開発と治療効果予測因子の同定が期待されている。
|
研究実績の概要 |
本研究では、PD-1 免疫チェックポイント阻害剤の効果を左右する存在として、担癌宿主で増加する2 種類のがん浸潤ミエロイド系細胞(TAM 様のマクロファージ系細胞とTAN 様の顆粒球系細胞)に着目している。それは、PD-1 免疫チェックポイント阻害剤が、宿主の免疫抑制を標的とした治療であるが、先述した2種類のミエロイド系細胞に対して、どのように影響するかについては今もなお不明なためである。これらを明らかにすることで、そのミエロイド系細胞を標的化可能な併用剤を特定し、より効果的な複合免疫療法の開発に繋がるものと考えている。また、ミエロイド系細胞依存的に変化するLMR ならびに NLR とPD-1 免疫チェックポイント阻害剤の治療効果との関連についても検討することで、PD-1免疫チェックポイント阻害剤の治療効果予測因子の同定につながるものと考えている。 前述の内容に対し、口腔癌担癌宿主で圧倒的に増加しているのは、TAN様の顆粒球系細胞であることが分かったため、同細胞についてPD-1免疫チェックポイント阻害剤投与前後で比較したところ、奏功宿主では同細胞の減少が顕著であった。このことは、末梢血NLRにも反映されていたため、同現象を論文発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述のようにTAN 様の顆粒球系細細胞については大きな成果を得たと考えるが、TAM様のマクロファージ系細胞についての解析が滞っているため。
|
今後の研究の推進方策 |
TAN 様の顆粒球系細細胞に、さらに着目しその機能について調査を進める。また、可能であれば、TAM様のマクロファージ系細胞についての解析を進めたい。
|