研究課題/領域番号 |
21K17138
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
増井 正典 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (80881143)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Midkine / 口腔癌 / 骨浸潤 |
研究開始時の研究の概要 |
Midkine (MK) は,様々な癌細胞から産生され,腫瘍進展に寄与する分泌タンパクである.MKは口腔癌でも高発現し,申請者は新規MK阻害剤iMDKを用いて口腔癌細胞に対する抗腫瘍効果と血管新生抑制効果を報告した.最近,申請者は (1) 口腔癌の骨浸潤部にMKが高発現していること,(2) 口腔癌細胞にMK受容体が発現していること,を確認した.骨芽細胞,破骨細胞にもMK受容体は発現している.これらの知見より生じる疑問である,口腔癌の骨浸潤部において口腔癌細胞の産生するMKは,破骨細胞形成を促進し,骨破壊を促進しているか,という点について,口腔癌骨浸潤動物モデルを用いてその解明を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究では,①Midkine(MK)の破骨細胞形成と口腔癌細胞に与える影響を明らかにし,②口腔癌と骨浸潤部におけるMKのシグナル伝達に関与する受容体を明らかにし,その阻害が口腔癌骨浸潤動物モデルに与える影響を明らかにすることを目的としている。 2021度に引き続き,2022年度は②に対して,in vitroでの解析をすすめた。口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-2,HSC-3,HSC-4,SAS,OSC-19)におけるMKシグナル伝達に関与する各受容体(PTP ζ,LRP1,ALK)の発現量は,細胞株によって差を認めた。口腔扁平上皮癌細胞株を各受容体アンタゴニストとrecombinant human MK(rhMK)または阻害剤iMDKの存在下/非存在下で培養したところ,MTS assayでは共培養の条件によって増殖能に与える影響は異なっており,WB法では内因性のMK発現量に差を認めた。MKのシグナル伝達に関与する受容体を解析できたため,この結果を用いて,今後は口腔扁平上皮癌担癌モデルマウスに対してiMDKと各受容体アンタゴニストを併用し,多剤併用療法の効果検討を行う予定である。この知見から,過去に報告したiMDKの用量よりも,より低用量で抗腫瘍効果が期待できる。これは副作用の出現抑制にもつながり,臨床に応用する際には重要な知見となる。また,2023年度は破骨細胞への影響についてもin vitro / in vivoで検討し,MKが破骨細胞形成と口腔癌細胞に与える影響を解析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は動物実験でマウス大腿骨骨髄細胞とMK / rhMK を用いて破骨細胞の形成能に対する影響を検討する予定であったが,まだ着手できていない.そのかわり,in vitroでの各種口腔扁平上皮癌細胞株を用いたMKの口腔癌におけるシグナル伝達が関与する受容体の解析を継続した。口腔癌細胞株と各受容体アンタゴニスト,rhMKまたはiMDKの存在下/非存在下で培養し,WB法により測定し,MKの口腔癌における分子生物的作用はどの受容体を介したシグナル伝達が関与するかを解析した。
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今後の研究の推進方策 |
現時点では実験計画に変更点はない。本年度は破骨細胞におけるMKの発現に関する解析を行うとともに,マウス大腿骨骨髄細胞とMK / recombinant human MKを用いて破骨細胞の形成能に対する影響を検討し,MKの口腔癌骨浸潤モデルマウスに与える影響の解析に移行する予定である.
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