研究課題/領域番号 |
21K17153
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 周太郎 東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (90828576)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 歯科矯正用アンカースクリュー / 骨形成 / 機械的特性 |
研究開始時の研究の概要 |
矯正歯科治療においては、歯を移動する際の確実な固定源を得るために、チタン合金製歯科矯正用アンカースクリューが広く臨床応用されており、従来の困難であった歯の移動を効率的に行うことが可能となっている。しかし、現在の歯科矯正用アンカースクリューは、隣在歯根の損傷を生じる危険性、スクリュー破折などの強度の問題などを抱えている。Zr基金属ガラスは高い圧縮強度を有することから小さなサイズに加工しても十分な強度を有し、優れた生体親和性、骨組織に近似した弾性係数を有している。本研究は、Zr基金属ガラス製アンカースクリューの骨内における安定性や機械的特性について、チタン合金製と比較することを目的とする。
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研究成果の概要 |
補助事業期間中の研究実施計画に基づき、以下の項目を行った。(1)ビーグル犬顎骨内における安定性の評価(埋入トルク値、撤去トルク値、動揺度の測定およびスクリューの歯根との近接、脱落率、荷重の有無との間の関係性の評価)、(2)血中含有元素の計測(生体毒性の評価)、(3)組織学的評価(骨形態計測による評価)、(4)走査型電子顕微鏡(SEM)による実験前後のスクリューの表面構造の評価、(5)引張り試験、ねじり曲げ試験による機械的特性の評価、以上の研究結果をもとに研究論文を作製、Scientific reportsに投稿した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨の再生医療分野においては、生体金属材料の実用化はチタンの他にはなく、臨床上の問題点も存在する。そのため、より材料と骨組織の境界面で親和性が高く結合し、組成金属イオンが溶出せず、骨に近い弾性率を有した新たな生体金属材料の開発が期待されていた。本研究は、新規組成のスクリューを開発して、安全性有効性の高い医療機器を目指すという、非常に独自性の高い取り組みであった。また、開発した金属ガラススクリューは、サイズが小さくても矯正力などの荷重に対する機能を果たすことができ、歯科矯正用アンカースクリューを現在よりも小型化して、歯根に安全で有効性の高いデザインにすることが可能であると証明された。
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