研究課題/領域番号 |
21K17170
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
疋田 悠 神奈川歯科大学, その他部局等, 特任講師 (70824994)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ヒトゲノム / 頭蓋学顔面 / 網羅的解析 / セファロ / コーンビームCT / 切歯管 / 集団 / 民族 / CBCT / ゲノム解析 / 顎顔面形態 / 顎顔面頭蓋 |
研究開始時の研究の概要 |
2017年現在、網羅的ゲノム解析による顔形状について3編の重要な報告がなされている(PLoS Genet, 2016;Am J Hum Genet, 2012;PLoS Genet, 2012)。いずれも数千の健常人(European descent)集団について3次元MRIと2次元写真、あるいは3次元スキャナーにより顔形状を計測し、計測項目特異的に関連する複数のSNPs(一塩基多型)を同定している。しかし、表面形状のみからでは臨床に貢献するに及ぶものとはならない。セファロ(側面・正面)や歯・顎顔面用コーンビームCT画像による詳細な形態解析が必須である。
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研究成果の概要 |
咬合異常は顎顔面頭蓋の形態異常による不正と個々の歯の位置異常が相乗して生じる。一方、ゲノム科学の進展により顎顔面形態を特徴づける根幹のゲノム情報が少しずつ明らかになってきた。本研究は、詳細な形態解析を可能とするセファロ(側面・正面)と歯・顎顔面用コーンビームCT画像を有する対象者数について新規の、あるいは機能が明らかにされていない遺伝因子の同定を試みている。その一つの表現型として、切歯管を観察することができた。日本人、韓国人、エジプト人の異なる人種のコーンビームCTを用いて切歯管と上顎中切歯の近接性を分析し、顎顔面形態の差異や、国籍や年齢、性別について統計学的な関連を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの顎口腔領域に関連した疾患・形質に関与する遺伝因子についての研究は先天性疾患や遺伝子改変動物の表現型、ならびに集団遺伝学の応用に基づく「候補遺伝子関連解析」が実施されてきた。しかし、歯の形態や頭蓋顎顔面形態をはじめとする顎口腔領域に関連した形質のほとんどは多因子形質である。本研究は網羅的ゲノム解析という先進的な研究手法を応用し顎顔面形態に関与する新規の、あるいは機能が明らかにされていない遺伝因子を解明する。遺伝因子の解明は病態の理解、発症リスクの予測(遺伝子診断)あるいは予防法の確立など歯科臨床に寄与する。
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