研究課題/領域番号 |
21K17220
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
|
研究機関 | 熊本保健科学大学 |
研究代表者 |
松原 慶吾 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (60761294)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | オーラルフレイル / サルコペニア / 嚥下関連筋のサルコペニア / 栄養状態 / 地域在住高齢者 / オーラルサルコペニア / 身体のサルコペニア / 低栄養 / 摂食嚥下障害 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢に伴って生じる口腔機能の軽微な低下を示すオーラルフレイルの存在は、低栄養状態を招くために、サルコペニアの発現につながるとともにサルコペニアの進行の加速因子にもなる。しかし、嚥下関連筋のサルコペニアがどのように進行していくのかという経時的変化やオーラルフレイルとサルコペニアとの関連性についての知見は乏しい。オーラルフレイルが各々の嚥下関連筋のサルコペニアにどのように影響しているのかを明らかにし、効率的かつ効果的なサルコペニアに対する予防的介入に繋げていくことを目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、目的①「オーラルフレイルと嚥下関連筋のサルコペニアとの関連を明らかにすること」、目的②「嚥下関連筋のサルコペニアの進行にオーラルフレイルが及ぼす影響を明らかにすること」である。 目的①については、ベースライン期に実施したデータから、老嚥が疑われる高齢者の特徴を、サルコペニア・嚥下関連筋のサルコペニア・口腔機能・栄養状態の観点から検討した。その内容は日本摂食嚥下リハビリテーション学会誌(令和5年4月)に掲載した。地域に在住する高齢者64例の23.0% に老人性嚥下機能の低下(老嚥)が疑われた。老嚥の疑われる高齢者にみられる症状は男女ともに「食事中の咳の増加」であったが、それを引き起こしている摂食嚥下機能の低下の機序は男女間で異なる可能性が示唆された。老嚥が疑われる男性高齢者の摂食嚥下機能低下には嚥下関連筋のサルコペニアが関与し、老嚥が疑われる女性高齢者の摂食嚥下機能低下には口腔機能の低下(オーラルフレイル)が関与していた。しかし、現時点では対象者数が少なかったため、R5年度はさらに対象者数を増やし、高齢者への調査を継続して行う予定である。 目的②については、定期的にオーラルフレイルの評価を含めた嚥下機能に関する包括的な検査を用いた追跡調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施するには至らなかった。R5年度は、ベースラインで実施した高齢者に対し、嚥下機能に関する包括的な検査を用いた調査を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目的①「オーラルフレイルと嚥下関連筋のサルコペニアとの関連を明らかにすること」については、ベースライン期のデータをまとめて、日本摂食嚥下リハビリテーション学会誌(令和5年4月)に掲載した。R5年度はさらに対象者数を増やし、高齢者への調査を継続して行う予定である。 目的②については、定期的にオーラルフレイルの評価を含めた嚥下機能に関する包括的な検査を用いた追跡調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施するには至らなかった。R5年度は、ベースラインで実施した高齢者に対し、嚥下機能に関する包括的な検査を用いた調査を行う予定である。 以上、当初の計画通りではないが、おおむね順調に進展していると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
1)目的①については、対象者を増やし、これらをまとめて学会発表を行う。 2)目的②については、ベースラインで実施した高齢者に対し、嚥下機能に関する包括的な検査を用いた調査を実施する。
|