研究課題/領域番号 |
21K17226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
赤石 雄 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60532207)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | AIエンジン / 表情分析 / 非言語情報 / 授業満足度 / 学習満足度 |
研究開始時の研究の概要 |
メラビアンによると、人は感情的要素を伝えるのに、言語的コミュニケーションを7%しか使用せず、93%は非言語的コミュニケーション(表情や声のトーン)を使用している。「授業の満足度」に影響を与える要因として、「授業への興味・関心」と「授業の理解度」が示唆されているが、教育コンテンツの評価に際して、非言語的情報の中に学習者の真の満足度などが隠れている可能性がある。 本研究の目的は、AIエンジンを使用した表情分析技術にて非言語情報を数値化することによって、学習機会(講義動画視聴など)における学習者(医学生、初期研修医、専攻医)の“真の満足度”を客観的に評価できるか検証することにある。
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研究実績の概要 |
本研究では、表情分析技術にて非言語情報を数値化することによって、学習機会における学習者の“満足度”や”集中度”などを客観的に評価できるか検証することを目的としている。 (1)講義コンテンツ選定:『咽頭痛の診かた』『臨床推論』『免疫不全』『インパクトのある症例集』というタイトルのレクチャーを作成した。何度かパイロット的にレクチャーを行い、最終的に『咽頭痛の診かた』というレクチャーを本試験用に採用した。また、非同期でも実施できるように、動画コンテンツも作成した。 (2)データ取得:東京医科歯科大学の医学科5年生を対象に、同期・非同期に分けて、教育コンテンツを使用してレクチャーを実施した。同期は、研究代表者がレクチャーを行い、非同期は、動画コンテンツを使用した。2022年度は、同期群23名、非同期群23名の計46名の被験者が実験に参加し、教育コンテンツ視聴中の表情を録画した。また、全体満足度、難易度、眠気、集中などに関するレクチャー後アンケートも実施した。 (3)解析:取得動画データをOpenFace(オープンソースの顔の動作解析ツールキット)を使用して、Action Unit(表情運動要素)各に定量化した。今後は、解析可能な全てのフレーム数に対するAUが検出されたフレーム数の割合を説明変数、アンケートで取得したレクチャーに対する満足度等を目的変数とし、同期群と非同期群のそれぞれにおいて線形回帰分析を行う予定である。 (4)発表:当該データを使用して、第55回医学教育学会に発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オンラインで実施できるように研究計画を改良し、2022年度は、順調にデータ取得を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
被検者数を増やし、表情分析と講義満足度の相関に関する解析を行う予定である。その上で、論文作成・発表などを通じて研究結果報告を行う予定である。
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