研究課題/領域番号 |
21K17233
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
田代 宗嗣 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40778619)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯科訪問診療 / 16kmルール / 医療保険制度 / 高齢者歯科 / 昼夜間人口 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、歯科医療機関の適正配置、歯科医療の均てん化のため、地域ごとの歯科訪問診療の現状を視覚的に明らかにし、把握することを目的とする。 歯科医療機関に対し、歯科訪問診療に関するアンケート調査を行う。次に回答施設の中から立地や規模の観点でマッピング対象施設を抽出し、インターネット等を用いて医療機関の規模、立地条件を調査する。歯科訪問診療の現状を把握するため、歯科診療所の所在地と訪問可能範囲(16km円)をマッピングし、可視化する。加えて訪問可能範囲内に位置する歯科診療所とその訪問可能範囲も併せて地図上にマッピングする。これらのデータを踏まえて分析を行う。
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研究実績の概要 |
日本の公的医療保険制度では、患家までの距離が16km以内しか原則として算定が認められない。通勤・通学者は通勤、通学先の地域で歯科医院に行くことも考えられるため、かかりつけ歯科医院が患家から16km圏内に存在しない可能性がある。つまり公的医療保険制度において、かかりつけ歯科医による訪問診療が困難な可能性がある。本研究では、歯科訪問診療の制度における問題点を明らかにするため、歯科診療所の所在地とその昼間人口について、視覚的に把握することを目的とする。 歯科訪問診療を行っている歯科医療機関について、都市部及び中山間地域並びに医療機関の規模(病院及び診療所)の観点から、6施設を抽出した。訪問診療の範囲を明らかにするために、Google Mapを用いて各医療機関の所在地を中心とした半径16km円、区市町村境界を地図上に描記した。対象医療機関に通院する患者の居住範囲を推定するために、地域経済分析システム(RESAS)を用いて、対象医療機関が所在する区市町村に日中滞在する人の居住地とその割合を地図上に描記した。 割合は地域によって違うものの、市外からの通勤・通学者は存在した。16kmを超えた地域から通勤・通学する者もいたため、彼らが患者として通院している可能性がある。訪問診療可能なエリアを限定することで、かかりつけ歯科医院の訪問診療サービスを受けられない可能性がある。患者の選択を限定している点から訪問可能範囲を限定することは問題となり得る。現状でも16kmルールに特例は存在するが、少なくともかかりつけ歯科医との制度の整合性を整理する必要がある。 現在は上記内容で論文投稿準備中である。また対象医療機関を増加し、アンケート調査も併せて行う準備をしている。
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