研究課題/領域番号 |
21K17264
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
増田 秀幸 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任助教 (20869119)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 有機フッ素化合物 / エピゲノム / 免疫 / アレルギー / 感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
有機フッ素化合物(PFAS)は撥水加工などに広く使われる化学物質であり、複数の疫学調査よりヒトに対して免疫抑制作用を有する可能性が示唆されている。しかしながら感染症の頻度やアレルギー疾患の有病率などにおいて一貫性のない報告が確認されており、人体への影響を詳細に把握できていない状態にある。この原因として、これまで用いられてきたアウトカムが記憶バイアスや誤分類などによる影響を受けやすいことが原因であると考えた。そこで記憶バイアスや誤分類の影響を受けにくい新たなアウトカムとして、T細胞に関連したDNAのエピゲノム変化を用いた疫学研究を行い、PFAS曝露による免疫系への影響をより深く解明する。
|
研究実績の概要 |
本研究では撥水加工やテフロン加工に使わており、人体の免疫系への影響が考えられている有機フッ素化合物とT細胞のエピゲノム変化について調査している。 最初のターゲットとして、先行のコホート研究より有機フッ素化合物の曝露によりアレルギー有病率の低下や感染症にかかる頻度が上がることが複数報告されていることから、免疫抑制に関わる制御性T細胞に関するエピゲノム変化について調査を進めた。 制御性T細胞のマスター転写因子としてFoxp3が知られており、転写される際にDNAの脱メチル化が起きると考えられている。先行研究より、Foxp3のうち、特にメチル化変化が起きやすい部位として、プロモーター領域とConserved non-coding sequence 2 (CNS2)が報告されている。CNS2は制御性T細胞の安定性に関わる配列と考えられており、in vitroで誘導された制御性T細胞は、胸腺由来のものと比べてCNS2のメチル化率が高く、これが安定しないことに関係していると考えられている。 以上の報告より、有機フッ素化合物の曝露による制御性T細胞への影響として転写活性化と安定性への変化のいずれか、もしくは両方に影響すると仮説をたて、2つの領域のメチル化を評価する実験系の検討を進めた。しかしながら研究室の所属が変更になり、研究遂行に必要な設備を用意するためには予算が不足しているため、本研究は中断となった。
|