研究課題/領域番号 |
21K17272
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小牧 祐雅 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (50839438)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | L-カルニチン / カルニチン |
研究開始時の研究の概要 |
本申請研究では、脂肪酸の質に着目し、脂肪酸代謝が障害されている点を利用し脂肪酸の毒性を評価することに特徴がある。既報にある持続的な静脈注射によって脂肪酸毒性を評価するモデル長期の毒性評価モデルには適さない。今回申請者が目指しているモデルは、食事中の脂質組成を変えることによる生体影響を評価する長期の毒性評価モデルの開発であり、独創的な点である。予想される結果として、ステアリン酸やトランス脂肪酸含有食事摂取JVSマウスでは高脂肪酸血症となり、腸管病変や動脈硬化病変、脂肪肝炎が認められるのではないかと期待される。本研究の結果を通じ種々の長鎖脂肪酸の個体レベルでの脂肪酸毒性評価モデルの開発ができる。
|
研究成果の概要 |
AIN93Mにリノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、エライジン酸を重量比1或いは2%分の糖質と置き換え添加した飼料をカルニチン欠乏モデルマウス (JVSマウス) に6或いは週間投与する実験で、ステアリン酸群では便中ALPが高い傾向にあったが個体差が大きかった。そこでステアリン酸に着目し、AIN93Mにステアリン酸或いはオクタン酸 (中鎖脂肪酸) を重量比4%分の糖質と置き換え添加した飼料を野生型マウスとJVSマウスに6週間投与する実験を行い、JVSマウスでの小腸で組織学的炎症所見を認めるも飼料による差はなかった。よって摂取する脂肪酸の種類による腸管に対する毒性の違いははっきりしないと判断した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
L-カルニチンと炎症性腸疾患のかかわりに関して詳細は不明であるが、炎症性腸疾患におけるL-カルニチン及び脂肪酸毒性の関わりを明らかにすることで、炎症性腸疾患の発症予防に繋がると考え行った研究であった。脂肪酸添加飼料摂取によりJVSマウスでの小腸で組織学的炎症所見を認めたことから、カルニチン欠乏に伴う遊離脂肪酸の腸管に対する影響はあるものと推察されたが、脂肪酸ごとの毒性の違いははっきりしなかった。
|