研究課題/領域番号 |
21K17285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
長井 万恵 群馬大学, 食健康科学教育研究センター, 准教授 (90760067)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 女性の健康 / 片頭痛 / 子宮内膜症 / 心血管疾患 / 疫学 / 女性コホート研究 / 予防 / 子宮内膜症と片頭痛 |
研究開始時の研究の概要 |
日本ナースヘルス研究での断面的検討から、本邦女性においても、子宮内膜症や片頭痛の既往は心血管疾患発症リスクとなる仮説を報告したが、その因果性や心血管疾患の既知のリスク因子との関連については未だ明らかとなっていない。 本研究において、1万5千人超の日本人女性を対象に20年間の追跡を実施しているコホート研究による観察データから検討し、疾患発症の時間的前後関係を明らかにしたうえで、上記仮説を検証することを目的とする。 本研究により、子宮内膜症や片頭痛の既往と、心血管疾患発症の関連が明らかになることで、それらのリスクプロファイルや疾患予防策の提示により、女性の健康寿命の延伸が期待される。
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研究実績の概要 |
2023年度においては、引き続き子宮内膜症と片頭痛の症例集積、ならびに心血管疾患の症例集積を行った。心血管疾患においては、循環器専門医に確認しながら疾患確定作業を行っている。 2023年度の子宮内膜症の新規発生例は112例であり、以前詳細調査票を送ったものの、回答を得られていない例(催促例)を含めて205例に詳細調査票を送付し、26例の回答を得た。片頭痛においては、新規発生例は22例であり、催促例を含めて83例に詳細調査票を送付し、58例の回答を得た。 片頭痛においては、いままでに2080例の詳細調査票の回答が得られており、無記入での回答が2名(0.1%)、頭痛症状の経験がないと回答した女性259人(12.5%)、片頭痛とは診断されていないが、頭痛症状があると回答した女性797人(38.3%)、片頭痛と診断されたことがあると回答した女性1022人(49.1%)だった。筋緊張性頭痛や月経前症候群による頭痛など、片頭痛との併発があるとみられる女性も多く、それらの取り扱いについて検討中である。 アウトカムとなる心血管疾患においては、詳細調査票による今までの累積確定例は、心筋梗塞16例、狭心症で159例、その他冠動脈心疾患として17例、脳卒中で104例、一過性脳虚血発作で56例となっている。 引き続き、新規発症例についての疾患確定を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
子宮内膜症、片頭痛においては、閉経前女性における疾患既往の確定が非常に重要であると考えており、現在研究対象者のほとんどが閉経後の女性となりつつあるため、要因としての子宮内膜症と片頭痛の集積は十分に行えたと考える。 心血管疾患の症例集積についても集まってきているため、今後の新規発症例を含めつつも2024年度には最終解析に入り、論文化を行う。
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今後の研究の推進方策 |
要因である子宮内膜症と片頭痛の症例集積は十分行えたと判断し、2023年度までの心血管疾患の症例集積を用いて最終解析を行う予定である。 既知のリスク因子や交絡因子となりうる因子などの検討を行い、解析モデルの決定を行う。
なお、アウトカムイベントである心血管疾患については、まだまだ数が十分でない疾患もあるため、可能な限り引き続き症例集積を行うこととする。 子宮内膜症と片頭痛の症例集積についても引き続き行う予定である。
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