配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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研究実績の概要 |
本研究では, 都道府県のがん対策に貢献可能なMicrosimulation(MS)の活用手法の提案を目的としている。 今年度は昨年度までに遂行した大腸がんMSの改良のため収集したデータやパラメータから経時的なパラメータを作成・推定し, MSへの導入を行うための改良を行い将来推計等が可能となる枠組みをもったMSの開発を行った。 具体的にはまず、より精密な将来推計を行うため, 現在のMSに対して新たに, 我が国の検診制度の実情を考慮して, 国民健康保険・職域健康保険加入者別の検診受診者の個人属性を導入した。また, 将来推計を行う基礎人口として, 2015年における30歳から84歳までの人口を基礎データとし, 30年間の将来推計を行うためにさらに, 1年の経年ごとに, あらたな30歳人口が基礎人口として加えられるオープンコホートの枠組みでのシミュレーションシステムを作成した。これらのシステムの導入により, より我が国の実態に即した将来推計および介入効果の推定が可能になることが期待される。 また, MSにおける将来推計の妥当性を評価するための基礎データとして, 我が国の各都道府県別のがん死亡データを用いた対数ポアソン回帰モデルによる将来推計結果の導出を行った。本研究の成果は, Web application上で, 各都道府県別に提供されており, 各都道府県でがん対策に関わる実務者の方向けのツールとして公開を行った。これにより, 詳細な分析の手続き無しに, 各都道府県の簡便ながん死亡動向の把握が可能になった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度では, 開発したモデルにより各都道府県別のパラメータを追加し, 都道府県別の将来推計結果の計算を行う予定である。また, 並行して, 検診受診に対する介入の効果に関してもMSを用いて検討を進める。
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