研究課題/領域番号 |
21K17290
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
金子 佳世 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30771547)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 出生コホート / 血中脂肪酸 / DOHaD / CAVI / 動脈硬化指数 / DOHaD仮説 |
研究開始時の研究の概要 |
母体の血中飽和脂肪酸は、児の心血管・神経系発達に不可欠であり、生後の動脈硬化進展に関与することが示唆されている。本研究は、愛知県における出生コホート調査で、母子272組を対象集団とし子ども(7-8歳児)の血管の固さ(CAVI: cardio ankle vascular index)を測定し、研究チームで保有している母体血中脂肪酸構成比率と子どものCAVIの関連を検証する。また、この関連は、幼小児期の動脈硬化危険因子である肥満、運動、睡眠、塩分・脂質摂取等から独立しているか、あるいは修飾されるか明らかにし、小児期生活習慣病予防の新たなエビデンス構築を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究は、愛知県における出生コホート調査で、妊娠中期血清保存および子どもの7-8歳時点での医学的検査へ参加協力を得られた母子を対象集団として、妊娠期の母体血中脂肪酸24分画構成比率・濃度と、子どもの血管の固さ(CAVI: cardio ankle vascular index)との関連を検証した。本研究により、8歳時点の子ども152名(男児76名、女児76名)のCAVI平均値が示された。また、妊娠期母体血中脂肪酸24分画比率および濃度の高低による子どもの8歳時点のCAVI平均値の差はみられなかった(n=51)。コロナ禍の影響で想定していたサンプル数を得られなかった点は、本研究の限界である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の動脈硬化性疾患の有病率は高く、その予防は重要な公衆衛生課題である。母体血中脂肪酸は、胎児の心血管・神経系発達に不可欠であり、その過不足は出生以降の動脈硬化の進行に関与するといわれている。しかし、母体血中脂肪酸と児の動脈硬化の程度の関連を調べた先行研究は皆無である。本研究結果では、母体血中脂肪酸と8歳時点の子どものCAVI値の関連はみられなかったが、児の成長に伴い関連が認められるようになるか、今後の研究で検討するうえでの基礎情報が示された。また、今回示された8歳時点の子ども152名(男児76名、女児76名)のCAVI平均値は、日本人小児における参考情報となり得るかもしれない。
|