研究課題/領域番号 |
21K17296
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 大阪物療大学 |
研究代表者 |
高木 聡志 大阪物療大学, 保健医療学部, 准教授 (20756027)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 乳がん検診 / 低線量肺がんCT検診 / 低線量肺がん CT 検診 / 乳がん |
研究開始時の研究の概要 |
乳がんの早期発見を目的として、わが国ではマンモグラフィ(乳房 X 線検査)を対策型がん検診として実施しているが、受診率は 50 % 未満と低い。よってマンモグラフィ以外の検査で乳房の診断を実施することが、未受診者の乳がんの発見に有効である。本研究では、肺がんの任意型検診として実施されている胸部の低線量 CT 検査に注目し、肺だけでなく乳房も診断することで、未発見の乳がんを検出することが可能であるかを検討する。
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研究実績の概要 |
わが国では乳がんの対策型検診としてマンモグラフィ(乳房X線撮影)が実施されている。しかし2022年の国民生活基礎調査によると、乳がん検診の受診率は47.4%と低い。この低い受診率を補うために、本研究では肺がんの任意型検診として実施されている低線量CT検査に注目している。低線量肺がんCT検診の画像を用いて乳房を評価することが可能であれば、乳がん検診未受診者の乳房内病変の早期発見につなげることができる。 マンモグラフィは基本的に左右それぞれ2方向ずつの計4枚の画像が診断対象であるが、CT検査は断面画像であり枚数が多くなるため、1症例の診断に対する医師の負担が増えてしまう。よって医師の負担軽減と見落とし防止のために、乳房内病変を自動検出するソフトウェアの開発が効果的である。2023年度は女性の低線量肺がんCT検診受診者を対象として画像を収集しコンピュータに学習させる予定であった。しかし、これから収集する画像を用いるだけでは、疾患(特に悪性腫瘍)を有する症例数が不十分であるという問題が明らかになった。そこで乳房内病変を有する症例に対して、拡大再構成したCT画像を作成し保存されている旭川がん検診センターに協力していただくことになった。旭川がん検診センターに保存されている乳房内病変を有するCT画像を収集し、マンモグラフィや超音波の画像を参照して病変の位置をマーキングすることで、コンピュータに学習させるデータセットを作成することを決定した。開発するソフトウェアを評価するために、札幌がん検診センターにおいて乳がん検診と低線量肺がんCT検診を同日に受診する症例の画像を収集することも決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究当初は医師による診断を予定していたが、深層学習による病変部の自動検出ソフトウェアの開発へと変更した。コンピュータに学習させる画像のうち、疾患(特に悪性腫瘍)を有する症例の単純CT画像の収集が困難であったため、当初の予定よりも遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に低線量肺がんCT検診の画像から乳房内病変を自動検出するソフトウェアを開発するための学習・評価用の画像収集方法を決定することができた。2024年度は速やかに倫理委員会に申請して学習用の画像を収集し、ソフトウェア開発を開始したい。
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