研究課題/領域番号 |
21K17309
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
繁本 憲文 広島大学, トランスレーショナルリサーチセンター, 准教授 (80723204)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | SSIサーベイランス / 薬剤感受性 / DPC |
研究開始時の研究の概要 |
近年、多くの抗菌薬に抵抗性を示す腸内細菌目細菌が日本においても増加傾向となっている。そうした中でどのような薬剤耐性菌が手術部位感染症の原因になっているか、どのような治療が必要か、どのくらい医療リソースを消費しているか。手術部位感染症サーベイランス、薬剤感受性サーベイランス、患者背景と行われた治療・患者予後及び医療費のデータを統合解析することでこれらを明らかにしていく。まずは大腸の手術を対象に研究を実施し、将来的には本研究手法を他領域に展開可能な形で確立していく。
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研究実績の概要 |
手術部位感染症(SSI)は一定の確率で発症しうる合併症であり、特に大腸手術は腹腔内という清潔環境の中で内部に大量の腸内細菌をもつ大腸の操作を行うため、薬剤耐性腸内細菌目細菌の影響を特に受けやすい。患者から検出された薬剤耐性菌が手術部位感染症に及ぼす影響を理解するため、3種類(DPC情報、検出菌の全薬剤感受性サーベイランス(JANIS)データ、手術部位感染症のサーベイランス (JANIS))のビッグデータを統合解析し、(A)大腸手術が行われ、手術部位感染症を起こした患者について、原因菌として予防抗菌薬への耐性を示す菌がどのくらい増加しているのか、(B)薬剤耐性菌が手術部位感染症による入院期間延 長や生存率にどのような影響を与えるか、手術部位感染症を起こした患者について、診療の過程で薬剤感受性が判明するまでに行われた経験的治療の内容によって、予後がどれだけ改善・悪化するのか(C)薬剤耐性菌が薬剤感受性菌と比較し、どれだけ医療費を余分に必要とするかを解明する。3年目は広島大学病院における過去5年間のビッグデータのうち、SSIの発生とDPCデータを紐づけた解析を行い、第36回外科感染症学会学術集会にて発表した。今後解析を進めるとともに、今後は県内の複数の病院のビッグデータを収集して計画を進めて いく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020~22年当時の新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、業務負担が増大したことに加えて、他病院のデータ収集が困難であった。2023年度になり、当初想定しえなかった私事都合が増大した。
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今後の研究の推進方策 |
ビッグデータを結合して単施設での解析を先行し、逐次県内の他の病院のデータを収集して計画を進めていく。
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