研究課題
若手研究
対象は福岡県の40才以上の住民検診受診者の中より、同意を得られた一般住民を対象にCT検査にて冠動脈石灰化の程度を検査する。同時に社会経済的要因やソーシャルキャピタル等の問診、血液検査や細菌検査を施行し潜在性動脈硬化に関連する因子を模索する。
本研究は2018年に開始された一般住民に対する潜在的動脈硬化の疫学研究の一部として、ソーシャルキャピタルが一般住民の潜在的動脈硬化に与える影響を明らかにすることを目的としている。ソーシャルキャピタルについては質問紙表にて、潜在性動脈硬化に関しては胸部CT検査にて冠動脈を撮影し、石灰化の度合いを冠動脈石灰化スコアを用いて評価を行っている。本研究事業は市町村の住民健診に参加して、追加の血液検査、便・唾液細菌検査および冠動脈石灰化評価のためのCT検査への参加希望者を募集しており参加人数は、2018年度に開始して以降2018年度参加者89名、うちCT撮影1名、2019年度参加者287名、うちCT撮影182名であった。しかし2020年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により4月より7月まで住民健診でのリクルートができず、同様に4月から6月までCT検査の実施もできなかった。しかしそれでも6月以降CT撮影および8月以降住民健診に参加を再開して、着実に参加者を増やしていき、最終的に2020年度単年で研究参加者総数260名、うちCT受診者数は209名であった。2021年度も長く続く新型コロナウイルスの影響で参加者は例年と比べるとやや低調であったが、単年で研究参加者総数149名、うち146名がCTを撮影することができた。2022年度は参加者は150名、CT撮影数131名で、これまでに撤回者を除く参加者総数は896名、CT撮影者総数は667名となった。本研究のCT撮影の目標人数は1000人であり、今後も引き続き研究事業を継続していく予定である。
3: やや遅れている
本研究のCT撮影の目標人数は1000人で、単年あたり200人、約6年の研究期間を見込んでいた。しかし、2020年度からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大により4月より7月まで住民健診でのリクルートおよび4月から6月までCT検査を実施できなかった。同様に2021年も受診者数の伸びは低調で参加人数は200人に満たなかった。2022年も前2年と同様に参加者が低調であり、5年目の目標人数を約100人下回っていることからやや遅れていると判定した。
予期せぬCOVID19の流行により、研究にはやや遅れが生じているが地域住民からの認知度は上がりつつあり、対象地域以外から本研究事業への参加を希望する例も散見される。さらに、今後FESTA-EXTENDEDとして福岡市以外での実施も画策中である。今後も感染予防に十分に留意しながら、研究事業を勧めていく。
すべて 2022 2021 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 備考 (1件)
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