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死後経過時間推定のための組織学的・分子細胞学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K17325
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58040:法医学関連
研究機関愛媛大学

研究代表者

中林 ゆき  愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (30795307)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード死後変化 / 死後経過時間 / 海馬 / プロサポシン / 介在細胞 / 免疫組織学的染色
研究開始時の研究の概要

ご遺体の死後経過時間は死後変化の発現程度で推定されるが、周囲の環境や個人の体質等に左右されるため正確な推定が困難なこともしばしばである。我々はこれまでに、頭蓋骨に守られる脳にフォーカスを当てた死後変化の観察を行ってきた。ラットを用いた先行実験では、脳の海馬における錐体細胞の組織学的変化やプロサポシンおよびサポシンDというタンパク質の量的変化の特徴を捉えている。本研究では、
①先行実験の継続・発展( a. 量的変化、b. 組織学的変化 )
②プロサポシンの局在性変化
を解明することで死後経過時間の新規推定方法開発を目指す。

研究実績の概要

法医学の現場において、ご遺体の死後経過時間は主に死体現象の発現程度により推定される。しかし周囲の環境等により大きく左右されるため正確な推定が困難 であることもしばしばである。申請者は、脳の死後における組織学的・分子細胞学的変化を観察することにより死後経過時間推定方法を開発することを目的とし、ラットを用いた動物実験を行っている。 対象を8週齢Wistar雄ラットとし、炭酸ガス吸入により安楽死させた後に3時間・6時間・12時間・1日間・2日間・3日間・5日間・7日間・10日間後に取り出し(各 n=1)、これらに死後直後のラットを加えた10匹から 各臓器(脳・脊髄・肺・心臓・肝臓・腎臓・腸管・膵臓・脾臓・精巣・胸腺・大腿筋)を採取した。
令和5年度では、死後脳の海馬(CA1領域)において、介在細胞が錐体細胞より長く残ることを形態的および数的比較により確認している。ただし細胞の崩壊を実験者の目視により形状で判断しているため、細胞死を示す各種マーカーを使用し客観的に評価でする方法を検索している。また、脳以外の臓器でも組織学的死後変化について、海馬のように一見してわかる指標を検索するためHE染色で確認しているが新規所見の発見には至っていない。
タンパク質の量的観察について、脳を用いて昨年より観察期間を伸ばして ウェスタンブロッティングによりGAPDHなどのハウスキーピング質およびプロサポシン(神経栄養因子)について経時的に減少することを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

申請時に先行研究で使用していた実験機材や試薬等が販売終了等で一部手に入らず代替品で進めることとなり、実験条件の調整に時間を要した。

今後の研究の推進方策

死後脳において経時的な細胞の崩壊を客観的指標で示す方法の検討を進める。
死後のタンパク質量的変化については、対象タンパク質を増やして観察する。また、脳以外の臓器についても実験を進める。
実験結果はとりまとめ、学会発表や論文作成を行う予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 海馬錐体細胞及び介在細胞における死後変化の検討2023

    • 著者名/発表者名
      中林ゆき、鍋加浩明、松田正司、浅野水辺
    • 学会等名
      第107次日本法医学会学術全国集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 死後脳における経時的変化に着目した死後経過時間の推定2022

    • 著者名/発表者名
      中林ゆき、鍋加浩明、松田正司、浅野水辺
    • 学会等名
      第106次 日本法医学会 全国学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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