研究課題/領域番号 |
21K17328
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
堀岡 希衣 国際医療福祉大学, 医学部, 助教 (20897730)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 低体温症 / 血小板 / 脾臓 / PDMV / 低体温 |
研究開始時の研究の概要 |
低体温症は深部体温が低下することにより様々な障害を引き起こす病態であり、重症例は治療が難しく非常に致死率が高いが、低体温症の詳細な病態については未だ明らかになっていない。これまでの解析から、低体温症の脾臓内で血小板が活性化することを明らかにしてきた。血小板の活性化は血栓性の病態を引き起こす一方、組織再生といった生体防御に有益な作用をもたらすことから、低体温症における生命維持のための生体防御反応として重要な意義をもつ可能性がある。本研究では、活性化血小板とそれから放出される分子の役割を解明し、低体温症の治療・予防に繋げる。
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研究成果の概要 |
本研究は、低体温症における活性化血小板の機能を明らかにすることを目的とし、低体温時の活性化血小板が放出する血小板由来細胞外小胞(platelet-derived microvesicles; PDMVs)やそれに内包される分子を解析し、以下の結果を得た。(1)脾臓および末梢血中血小板の網羅的遺伝子から、低体温によって活性化された血小板は組織修復に関わる因子を放出することが判明した。(2)低体温時にはPDMVが脾臓内血小板から放出されることを証明した。(3)低体温の脾臓内血小板から放出されたPDMVには組織修復因子を内包することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果から、低体温時の脾臓内血小板活性化がPDMVsを放出すること、さらにPDMVsに組織修復因子を内包するという新たな知見を得ることができた。今後、低体温症時に生じる生体へのダメージや活性化血小板やPDMVsの作用対象臓器を解析することによって、活性化血小板やPDMVsが生体に与える組織修復作用機序を解明できる可能性がある。これらの成果は、救急医学における低体温症治療の一助になることが期待される。
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